シューゲさんのまったり音楽日記

洋楽中心に1記事につき3〜5分程度で読める内容にしているので、気になったミュージシャンがいれば添付してある音源をご視聴頂けたら幸いです。

Bernard Butler(バーナード・バトラー)

昨夜、昔勤めていた職場の人達に誘われたので飲み会に行ってきた。

特に仲が良かった四人で久々に集まって、僕と同い年の男友達はもうすぐ香川県へ引っ越す予定なので、最後にお別れ会をしようという事で約1年ぶりに皆と会い、お世話になったお礼として一人一人にプレゼントと手紙を添えて渡した。

昔は手紙なんて全然書かなかったんだけど、最近になって改めて自分を支えてくれている周りの人達への感謝の気持ちが強くなり、けっこうマメに手紙を書いて渡している。下手な字でもやっぱり手書きって“想い”がよりストレートに伝わるんじゃないかな……なんて思う様になったからかもしれない。




そんなワケで、最近聴いてる音楽は元SUEDE(スウェード)のギタリストだったバーナード・バトラーのソロ作品だったりする。

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スウェードは90年代のイギリスで起こった“ブリットポップ”ブームを代表するバンドで、僕もこのバンドの1stアルバムは一時期ドライブ中にヘヴィロテしてたんだけど、バンド自体にはそれほどのめり込まなかった。ただ、このバンドのギタリストであるバーナード・バトラーのギターや作曲センスは良いな~と思っていたので、何となしに彼のソロアルバムを購入してみたら、これが自分の感性にピッタリとマッチしてしまい、これまた特別思い入れのあるミュージシャンになってしまった。


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僕の幼少期は色々とワケありで複雑な環境で育ってきて転校も何度かしたんだけど、中学3年の途中で急遽引っ越す事になった時は本当にショックで『せっかく友達ができても、どうせ離ればなれになる』と考えるようになってしまい、それからの数年間は完全に人間不信に陥ってしまい、ほとんど誰とも喋れなくなってしまった。

中学3年から高校卒業までの約4年間は本当に友達が一人だけだった。そいつもその頃の僕と同じように 人と付き合うのが苦手な性格だったためか、今思い返せば傷を舐め合うように一緒につるんでいたんだと思う。


そんな孤独な思春期を過ごして、10代も終わりに差し掛かった頃に出会ったバーナードのソロ作品というのは自分にはどう映ったのかというと、元々はスウェードというバンドで“いちギタリスト”として活躍していたのでギターはもちろん個性的で彼独特の官能的なフレーズが聴けるし楽曲そのものも素晴らしかったんだけど、一番 心に響いたのは彼の“歌”だった。

バンドのギタリストが出すボーカルアルバムってけっこうハズレがあるイメージが自分の中であったし在籍していたバンドより優れた作品を作れる人なんてほとんどいないと思ってたんだけど、このバーナード・バトラーに限っては一人のミュージシャンとしての才能が他の人達よりもズバ抜けていたのが音を聴いていてハッキリと分かってしまった。

活動期間も約2年間と短かったにも関わらず、発表したソロアルバムやシングル曲はどれも彼のパーソナルな部分が引き出されて、音の隙間から彼の“人間臭さ”を感じ取れて余計にのめり込んでいった。

僕自身、メロディーの良い曲が大好きだし、リズムを楽しんだり、ハーモニーが好きだったり、有無を言わさずにテンションを上げてくれるノリの良いロックも勿論大好きなんだけど、多分、自分は音から“人間臭さ”を感じられる瞬間が一番好きなんだと思っている。

以前書いたヴァインズのクレイグ・ニコルズだったり、ストーン・ローゼズジョン・スクワイアだったり、ローリング・ストーンズに在籍していたミック・テイラーだったり……。そして、このバーナード・バトラーもそんな一人で、彼らに共通するのは“孤独で不器用な性格”なんだと感じている。

実際にソロ時代のバーナードのインタビューを読んだら「10代の頃、5年ぐらい誰とも話さなかった時期があった」と発言していたので、やっぱりそういうのは“音”に出るんだと思う。




孤独な時期を過ごしていた自分にとって、彼が書いた歌詞にも凄く勇気づけられた。



“A change of heart couldn't hurt nobody”
「心を変えたって誰も傷つかないぜ」
(A Change Of Heart)



“ 'cos I'm not alone , these days”
「だけど孤独じゃないぜ、最近は」
(Not Alone)



“I hope it don't rain the sky is laughing again”
「雨になってほしくないんだ
空にはまた笑ってもらいたいのさ」

“Don't go - stay this time”
「行かずに、とどまってくれ 今は」
(Stay)




もう、どれだけ救われたことか……。

自分の中で、『誰も信じられなくなっても、音楽だけは自分を裏切らない』なんてワケの分からないことを思いながら、ただひたすら聴き続けていたな。


そんな自分も根本的には“人が好き”というのが心の底にあって、紆余曲折ありながらもまた長い時間を掛けて人とコミュニケーションをとれるようになったのは、孤独な10代の頃にバーナードをはじめとする“音楽”が僕を支えてくれたおかげだ。

今年に入ってからもいろんな人達との出会いがあって、ふとしたキッカケで縁ができたりしている。

僕はプロミュージシャンでも何でも無いけれど、“音楽が好き”という気持ちは誰にも負けない部分があるし、今も昔も変わらずにこれからも僕を支えてくれるものだと信じている。







Stay
https://youtu.be/efETKeH8W8Q


Not Alone
https://youtu.be/UKnS4hwDfWI


Friends & Lovers (LIVE)
https://youtu.be/jsVw2Hv4_l0



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