EASY / Never Seen A Star(1993)
もう随分前に中古レコード店で見つけた3曲入EP。
『“EASY(イージー)”なんて、なんちゅー“簡単”なバンド名や!』と心の中でツッコんでしまったが(笑)、淡いジャケットに惹かれてしまい、彼らが何者なのか分からないまま購入した1枚だ。
ジャケ買いって今でもたまにあるけど、最近は時間が許せばAmazonレビューをひとつの参考にして買うかどうか決めることも増えてきた。
……が、この頃はまだネットの評価を見る習慣も無く、完全にジャケットのアートワークやバンド名、曲のタイトル、関わっているレコード会社や発売された時期、録音された場所など、CDの裏表を隅々まで観察して『これは“当たり”じゃないかな?』とようやくそこで購入する決心がついたりしたものだった。
そうやって僕の元にやって来たこの“Never Seen A Star EP”。
何となくストーン・ローゼズやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインなどから影響を受けた音楽性なんじゃないかな……と思って聴いてみると、ホントそのまんまだった(笑)。
“イージー”というバンド名からして、シューゲイザー周辺のバンドっぽい。ラッシュとかライドとかシンプル過ぎる名前が多かったから、きっとこの人達もそんな感じなんだろうと思ったわけだ。
ただ、マッドチェスターをはじめとする90年前後のイギリスから思いっきり影響を受けてはいるが、そんなことは関係無しに“良い曲”なのだ。
音を聴いてイギリスのバンドかと思っていたんだけど、実はスウェーデンの人達だと知ったのは何年も経ってからのことで、それも99年に発表された1stアルバム“Green Lights”のライナーノーツを読んで初めて知ったんだから、世間では全く話題にならなかったバンドなんだろう。
フルアルバムの音源はYouTubeにもアップされていないが、あの頃のイギリスの音が好きな人なら必ず気に入るんじゃないかと僕は思っている。
本EPが発売されたのは93年と表記されていて、その頃にはマッドチェスターもシューゲイザーもブームが過ぎ去りブリットポップに移行していった転換期だったので、こういう音をやるにはタイミングも遅すぎたんだろうし、99年のフルアルバムなんかは余計に世間から隔離された音で、誰も耳を傾けなかったような気がする。
それでも、この『ネヴァー・シーン・ア・スターEP』とアルバム『グリーン・ライツ』は90年当時の面影を残しながらも、北欧独特の冷ややかで暖かい空気に包まれて、これからもずっと僕の側に居てくれるだろう。
Never Seen A Star
https://youtu.be/xOm_F8rFstc