Derek Trucks(デレク・トラックス)
ここ1週間はブルースやジャズを中心に聴いて過ごしている。あと、MEWと。
ローリング・ストーンズやエリック・クラプトンなどにも影響を与えた黒人ブルースミュージシャン達を改めて聴き直してたんだけど、マディ・ウォーターズなんか今聴いた方がハートに響いてくるから逆に新鮮に感じていたりする。
そこから現代のブルースミュージシャン達も聴いていき、いくつか聴き込んだ中でも今回ご紹介するデレク・トラックス・バンド(DEREK TRUCKS BAND)は昔本当によく聴いたので、懐かしさと当時の思い出が甦ってきてしまった。
デレク・トラックスはアメリカのローリング・ストーン誌が選んだ“現代の三大ギタリスト”の1人だ。
僕としてはもっと個性的で素晴らしいギタリストもたくさん知ってるので、“三大ギタリスト”という表現はオマケみたいというか、全く気にしていない。
それでも、古典的なブルースという音楽の魅力を受け継いだ彼のプレイスタイルと演奏力は、60~70年代のブルースロックをよく聴いていた僕たちオールドロックファンをも虜にしてくれるだけの魅力があった。
デレク・トラックスは“スライドの名手”と言われている。
スライドというのは“ボトルネック奏法”と言われているもので、元はビール瓶などを使って指に差し込み演奏していた奏法だ。これを使うと、指で直接弾くのとは全く違う“味のある音”を出すことが出来るようになる。
一見すると簡単そうに弾いてるけど、早弾きとはまた違ってスライド独特の味を出すのが難しかったりする。
現在は、カントリー/ブルースシンガーでギタリストであり彼の奥さんでもあるスーザン・テデスキと“テデスキ・トラックス・バンド”として仲良く活動しているデレク・トラックス。
来月、来日公演があるんだよなぁ……。
こうやって聴いてたら、プロのブルースミュージシャンの演奏をガッツリと堪能したくなってくる。
今、僕の中でブルース熱が再燃しているし、心の声が『行けっ!!』と言っているような気がするのだ(笑)。
行けば、絶対「行って良かった!」となるはずだしね。
うん、行ってみるか。
Down In The Flood
https://youtu.be/dt-_5Nct5HY
This Sky
https://youtu.be/9ZdOZWYNjik
T
“気楽に、気楽~~~~に”の巻
またダラダラ思いのままに書き綴ろうと思う。
興味無い方は毎度の如くスルー!
(太陽の下を飛行機雲が通過した珍しい光景)
昨日から、どうにも気分が沈みがち。
自分でも原因は分かってる。
べつに五月病ではないし、一昨日の火曜日は調子が良かった。
……が、昨日からガクンと調子が崩れ、どうしようもなく沈んでしまっている。
こんなの今までにも何度も経験しているので、いつものことと言えばそれまでなんだろうけれど、毎回ここを乗り切るのがなかなか大変だったりする。
気持ちが沈むと、全てが悪い方向に行くなぁ……。
昨夜は友達とたくさん話をして、改めて気付かされたこともいっぱいあってスッキリしたと思ったんだけどな……。なかなか直ぐに上向きにならんから、困ったもんだよ。
こういう時は『悪い気が過ぎ去るまで、上手くやり過ごそう』と考えている。
不調や絶不調の時をどう乗り切るかで1日が全然違ってくるだろうし、まあ、『こういう日もあるさ』ぐらいに構えておこう。
もう少し気楽に、気楽~~~~に考えよ。
……というワケで、昨日から無性にMEW(ミュー)のアルバム“VISUALS”を聴きたくなり、ひたすらリピートしている。
この、キラキラ眩(まばゆ)い光の音に包まれていると、一瞬だけでも救われた気分になる。
ああ……こんなに素晴らしい音楽に出合えたんだから、俺ってやっぱ幸せなんだよなぁ。
気楽~~~~に、気楽~~~~に。
自己暗示をかけているのである(笑)。
Nothingness And No Regrets
https://youtu.be/akjeOQLiAfA
The Wake Of Your Life
https://youtu.be/q6VUbmySpPw
85 Videos
https://youtu.be/m6gFfsdIDU0
T
THE WAR ON DRUGS / LOST IN THE DREAM(2014)
ああ~~、ゴールデンウィークもアッという間だった。
つ~~か、ほとんどずっと本読んでは寝て、起きて本読んでは寝ての繰り返しやったから、『やっと終わった』って感じだった(笑)。
やろうとしてたことの半分ぐらいはできたかな。まあ、良しとしよう!
……というワケで、今回ご紹介するのはザ・ウォー・オン・ドラッグス(THE WAR ON DRUGS)のアルバム“LOST IN THE DREAM”。連休中はこのアルバムをよく聴いて、今もリピートしている。
発売された頃にこのアルバムの存在は知ってたんだけど、何となく気になりながらもスルーし続けて、ふと思い出しSpotifyで聴いていた。
ホンマ、便利やわ。
音楽性はと言うと、大好物のドリームポップ/シューゲイザーになる。
……が、他のそれらのバンドと一味違うのは、60~70年代のアメリカンロックの影響をモロに受けた音だということ。
特に、歌い方がおもいっきりボブ・ディラン風だったので、『このシブイ歌唱法でドリポ(←ドリームポップのこと)やれるんやぁ……!!』と驚愕してしまったのである(笑)。
“ディラン+シューゲイザー”な音。
この不可解な組み合わせがマッチするなんて、想像できなかったな……。
これを聴いた時、『何だよ、ボブ・ディランの声ってシューゲに合うんじゃねえか』と意外な発見だった。
……が、本物のディランが歌ったら声がしゃがれすぎて渋すぎて、やはり合わないんだろうと感じるのであった(笑)。
他にありそうで無い感じのアルバム。
うん、好きだな。
Under The Pressure
https://youtu.be/vkLOg252KRE
Red Eyes
https://youtu.be/1LmX5c7HoUw
An Ocean In Between The Waves
https://youtu.be/BijxWQluXE0
- アーティスト: War on Drugs
- 出版社/メーカー: Secretly Canadian
- 発売日: 2014/04/01
- メディア: CD
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60(70)80
“タンスをロックに大改造計画!その②”の巻
ああ……今日でとうとう平成が終わる……!!
というワケで、今回は【タンスをロックに大改造計画 その②】です。
(……って、全く関係ないし!!笑)
いやね、コレずっと前から書きたかったんですけどね、なかなかやろうとしなかったんですよね。前回から早1年が経ってしまったので、ここらで第2弾ということで。
ちなみに前回の記事はこちら↓
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/03/11/195557
今回のBGMはデヴィッド・ボウイの『レッツ・ダンス』で。
いや、タンスとダンスを引っ掛けたワケでは…………ありますよ(笑)。
それだけのために今回またやったワケであります(笑)。
というワケで、レッツ・タンス!!
前回、けっこう派手に貼っておりまふ。
時間が経つにつれてシールが剥がれてきたのである。
これらも今回修復してあげよう。
ロックだぜっ!!(笑)
今回用意したステッカーはこれだけ。
探せばもっとあると思うんやけどね、とりあえず今回はコレ全部貼ってしまおう。
先ずは、映画『ボヘミアン・ラプソディ』のサントラCDに付いてたステッカーから。
フレディ「イナバウアーーーッ!!」(笑)
ソニック・ユース復活を祈りつつ、ペタペタ。
オリジナルメンバーで復活したと聞いてるので、またサマソニでリベンジしてほしいスマパン(スマッシング・パンプキンズ)。
ビリー・コーガン「俺はお地蔵様が嫌いになった」(泣)
この人達の正体はグリーン・デイだったりする。
50年代風の楽曲をパンキッシュに演奏している名盤だったりする。オススメ!
これもグリーン・デイ。
ベック様のシールは細かいのがいくつもある。
とりあえず、ペタッ!
残りはジェフ・ベックの周りにペタペタ(笑)。
ジェフ・ベックの周りにベックのシールを貼る。
う~~ん、紛らわしい!(笑)
ザ・ミュージックのシール?というか、10円玉で削って貼り付けるやつです。
余分に削ってしまうな……。
最後に、剥がれている所をセロハンテープで修復!
イエ~~イ!ロッケンロ~~~~ルッ!!
……って、前回と一緒ぢゃねえかっ!!(笑)
完成~~♪
……って、実はこれ、4月21日(日)にやってたんですよ。
やっとブログにアップできてホッとしたよ、うむ。
またボツになるとこだったぜぃ……(汗)。
平成最後の記事がこんなんで良いのか?!
いや、これでいいのだ!!
(バカボ~~~~ン♪)
ゴールデンウィーク中は読書しまくり。
またブログもぼちぼちアップしていきます♪
それでは……さらば、平成!!
David Bowie / Let's Dance
https://youtu.be/VbD_kBJc_gI
RIDE / Future Love
まさかのライド新曲!!
そして、ニューアルバム発表…………!!!
2014年に再結成してからずっと活動していたのは知ってたし、2年前の“WEATHER DIARIES”も良作だったから、バンド活動が軌道に乗るなんてファンとしてこれほど嬉しいことは無い!!
そういや、去年も4曲入りEPを発表していたし、順調すぎる!!
先ほど発表された先行シングル“Future Love”。
タイトル見た瞬間から嬉しくなったし、音源も相変わらずアンディ・ベルの繊細なアルペジオが炸裂しているので、アルバムへの期待感が増すばかり。
かなりネオアコ色強めな感じだけど古臭くないし、うん、俺は好きだ!
……というか、やっぱりライドが大好きだ!!(笑)
シングル1曲を聴いただけで時期尚早かもしれないけれど、何となく前作『ウェザー・ダイアリーズ』より次作の方がより良いアルバムになりそうな予感がする。
また大阪に来てほしい!!
……が、去年のなんばハッチは2階席がガラガラだったからなぁ。まさか、東京のみとかマジ止めてほしい(汗)。
ライヴは良かったのになぁ……。
大阪は規模を小さくして、心斎橋BIG CATでやってくれた方が良いかも。その方が良いような気がする。
何にせよ、今夜はこの新曲をひたすらリピートしまくろう(笑)。
Future Love
https://youtu.be/dkMevwrVPEc
40(50)60
映画『グリーンブック』
『グリーンブック』を観て、もう1週間も経つのか……。
音楽系の映画だったので、僕なりに感想を書きたいと思う。
この話に惹かれたのは、実話だったからだ。それも、1962年という時代の話。
僕はロックを中心に音楽を聴いてるから、1962年といえばビートルズがイギリスでデビューした年で、その年の終わりにローリング・ストーンズが結成されたと認識している。
つまり、僕らが普段から耳にしている洋楽は、まだ産声を上げたばかりで、世界はおろかアメリカにも浸透していなかったと考えている。
それまでもエルヴィス・プレスリーやバディ・ホリーといった歌手は活躍しているが、彼らのルーツであるチャック・ベリーやリトル・リチャード、それにマディ・ウォーターズをはじめとする黒人ブルースマン達の書籍を読んできて、ハッキリとした人種差別が当時のアメリカにはあったというのは知っていた。
映画『キャデラック・レコード』には50~60年代の黒人ブルースマン達が受けた差別が描かれていたし、何となく“分かったつもり”になってた程度だった。
この『グリーンブック』は更に深く切り込んでいる。
“グリーンブック”というのも、特に差別が酷かったアメリカ南部を旅する黒人が食事できる場所や宿泊できるモーテルなどの施設が書かれているガイドブックのことで、それ以外の場所に立ち入るようなら警察沙汰になるという、劇中は白人至上主義が生々しく描かれていた。
それでも、この映画はテーマが重いのに、暗くなりすぎず、どちらかというとテンポ良く軽快に魅せてくれる描写が多かった。
主演を務めたトニー役のヴィゴ・モーテンセンと黒人ピアニスト、ドナルド・シャーリー役のマハラーシャ・アリのやり取りが絶妙で、笑えるシーンも多くストレス無く最後まで観賞できた。
この作品の監督がピーター・ファレリーと分かり、『もしや!』と思い観賞後にパンフレットを見たら、“ファレリー兄弟”として弟のボビー・ファレリーと一緒にコメディ映画で活動していた人だったので、テンポの良さや会場を笑いに包んでくれるシーンも納得してしまった。
僕は高校生の頃に衛星放送でやっていたファレリー兄弟の初監督作『ジム・キャリーはMr.ダマー』を偶然観て、『こんなに笑える映画があるんや!』と衝撃を覚えたほどだったので、まさかファレリーの最新作とは知らずに観賞できて、これがまた最高の作品だったのが嬉しかった。
考えさせられるテーマで、だけどエンターテイメントとしても優れた映画だ。
映画ファンはもちろん、音楽ファンだけでなく、『何か面白い刺激ないかな~』なんて思ってる人にもお勧めできる。
いや~~、映画って本っっっ当に良いもんですねぇ~~!!
それでは皆さん、サイナラ、サイナラ、サイナラ♪
Blue Skies
https://youtu.be/rGrU0jAdeVs
Bridge Over Troubled Water
https://youtu.be/pDEyBw_N2bA
60(70)80
“祝!30,000アクセス突破!!”の巻
2017年11月末から始めた当ブログ、今日ついに3万アクセスを突破しました~~♪
イ~~~~ヤッホオォ~~~~イッ!!
……というワケで、今回また雑談です(笑)。
チョ~~~~~~どおでもいい話!!
いや、ホンマはね、昨日観た映画『グリーンブック』について書こうと思ってたんですけどね、3万アクセスでしょ。しかも、偶然にも記事を書いた日数が今回で200日目なんですよ。1日で2記事分カウントされてたこともあるんで、記事数は今回で215記事です。
よ~~やっとるよ、ジブン(笑)。
……さて、何を書こうか。
(今回は何も考えずに書き進めております 笑)
とりあえずはアレだね。
『グリーンブック』は観賞後にパンフレットを購入したんで、熟読してから明日にでも書こうかな。
あんまりね、他の方が書いた記事を読んでから自分が書くのは抵抗があるんだけどね。この映画では学ぶべきものが本当にたくさんあったし、僕の記事っていつも抽象的な文章になりがちやからね、もうひとつ上のステップに歩を進める時期に差し掛かったんじゃないかな~、と最近感じていたから丁度良かったんだと思います。
最近思うんだけど、Twitterとかで映画やライヴの感想を書いてる人って凄いね、ホント。
140字以内で感じたことを表現できるってのが単純にスゴイです、ハイ。
何となく、俳句や短歌に近い感じというか、僕にはそう感じる時がある。
僕はこうやってブログを書いてるから、文字数の制限が無く思うように毎回書けているけれど、制限があると“一番伝えたいこと”をひとつだけ選ばなきゃいけないというか。取捨選択するのが難しい。これも慣れというか、ある程度トレーニングしなきゃいけないんだろうな。
ちなみに、今の僕は140字以内でまとめるのは苦手です。もっと修行せねば!!
佐々木圭一さんの著書『伝え方が9割』をもう一回読み返そ。
……え~~と、あとは、何だっけ?
アレだね。
筋トレだね。
最近、筋トレしてたら何だか横幅がゴッツくなってきてしまったのである(汗)。
ブルース・リーのような細マッチョになりたくて筋トレしてるのに、シュワちゃん体型に近付きつつある……(←そこまでいかんけど)。
昔はねぇ、ブルース・リーとミック・ジャガーを足して割ったような体型になりたくて毎日必死に身体を鍛えて、めちゃスリムでムキムキやったんやけどね。
今より10キロぐらい痩せてたし、無駄な脂肪なんてほとんど無かったあの頃の肉体を取り戻したい(泣)。
プロテインがあかんのかな?
昨年末から初めてプロテイン飲んで運動してるんだけど、やっぱ普通に筋トレしてるよりも筋肉付いてるような気がするし。というか、間違いない。
う~~ん、痩せたい!!……で、筋肉つけたい!!
最後に、ブログの話。
相変わらずサンデイズ(The Sundays)が注目記事トップ5に入ってるけど、最近はバーナード・バトラーとジョン・スクワイアも5位内に入ることが増えてきて、これが驚きだね。
つ~~か、バーナード・バトラーもジョン・スクワイアも普通に検索したら、いつの間にか僕の記事が一番トップに出てくるようになってたんで、これはファン冥利に尽きますよ♪
(注:Wikipediaやご本人のHPなどを除いてます)
サンデイズ、バーナード・バトラー、ジョン・スクワイア。この3組は検索したらトップに出てくると思います。
あとはザ・ヴァインズなんかもトップに出たら嬉しいんだけどなぁ~~。
まあ、同じアーティストでも書きたいことはいくらでもあるし、100分の1も書けてないので、また気が向いたら第2弾、第3弾と書こうと考えとりますよ。
こうやってブログを続けていることで少しでも彼らに興味を持ってくれる人がいたら嬉しいし、アーティスト本人に恩返しできてるならこんなに嬉しいことは無いね。
ここのところ少しブログを書く間隔が空いてるけど、他にも色々とやることがあるので、今はこれが精一杯ってカンジかな。
無理なく続けていこうと思っているので、読んで下さってる皆さんも気を楽にしてお付き合い頂けたらと思います。
……てなワケで、今夜の1曲。
……って、記念すべき回に……う~~ん、鬱っ!!
いや、今回はレディオヘッドのでは無く、ブラッド・メルドー(Brad Mehldau)というジャズピアニストのカヴァーバージョンで。
これがまた良いんですよ♪
あと、ビートルズの“Blackbird”のカヴァーも。
これも最高♪
Blackbird
https://youtu.be/57XN3yuhsE0
Paranoid Android
https://youtu.be/NZGQp6sWM4s
(4月12日、生駒スカイラインにて撮影)
- アーティスト: Brad Mehldau
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- 発売日: 2002/08/12
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I need you. You need me.
STEREOPHONICS(ステレオフォニックス)
もうだいぶ前のこと。
その頃勤めていた職場が遠かったので、電車通勤時に暇潰し出来るものをと思い、iPodを購入した。
まだスマホなんて世に出ていなくて、片道約2時間もかかる道程で、しかもラッシュアワーで読書なんてできるスペースも無い。
そうなると、限られたスペースでやれる娯楽は“音楽を聴く”という選択肢しか無かった。
まあ、この頃は通勤で往復4時間、仕事も交代勤務で早出残業は当たり前。家に帰ってもゆっくり音楽を聴く暇すら無かったから、今思い出すとこの通勤時間が唯一現実逃避できてたのかもしれない。
そのiPodに入れて当時よく聴いてたのがステレオフォニックス(STEREOPHONICS)だった。
今では、たまに思い出した時に彼らの音楽を聴くぐらいだけど、当時は毎日のように聴いていた。
ボーカルのケリー・ジョーンズがしゃがれ声で歌い上げる楽曲の数々は、とにかく幅が広くて聴きやすい。
(ケリー・ジョーンズ)
ハードロックからスローナンバー、それにポップソングからアダルトな雰囲気の曲まで、全てにおいてクオリティーが高く、どのアルバムも安心して聴けるバンドだった。
あの頃の僕は、仕事や生活のことを考え始めると自暴自棄になっていたため、何も考えずにただ“良い曲”を求めていたのかもしれない。
単純に良い曲を聴いて、少しでも無心になれるようにしたかったのかな、と思う。
ここ数日、ブログを書くため久々に彼らの音楽を聴いて感じるけど、やっぱり今聴いても純粋に『良い曲だなぁ』と感じるし、毎朝聴いてた当時の自分が甦ってくる。
ステレオフォニックスはPVも秀逸で、iPodには彼らの代表曲である“Just Looking”と“Have A Nice Day”を入れて、電車の中の僅かなスペースで観ていた音と映像は今でもよく覚えている。
嫌なことばかりだと思っていた毎日でも、音楽を聴いてる瞬間だけは気持ちが安らいだ。
ラッシュアワーでギュウギュウになりながら聴いてたステレオフォニックス。
『ハヴ・ア・ナイス・デイ』を聴いて、辛い毎日の中でも、ほんの一瞬だけでも前向きに生きようとさせてくれた彼らの楽曲は、僕の中で色褪せることは永遠に無い。
Dakota
https://youtu.be/SzBJQnD7TRM
Just Looking
https://youtu.be/Xy3T8FmyeE8
Have A Nice Day
https://youtu.be/HfZG0TXb78I
Local Boy In The Photograph
https://youtu.be/5kZaW1a_olk
ディケイド・イン・ザ・サン:ザ・ベスト・オブ・ステレオフォニックス
- アーティスト: ステレオフォニックス
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- 発売日: 2008/11/19
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ディケイド・イン・ザ・サン:ザ・ベスト・オブ・ステレオフォニックス~デラックス・エディション(DVD付)
- アーティスト: ステレオフォニックス
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)
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JEFF BECK GROUP(ジェフ・ベック・グループ)
ヤフーニュースを見ていたら、こんな記事を見つけた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190409-00000271-bark-musi
またジェフ・ベックとロッド・スチュワートが共演するとのことだ。
……というワケで、今回はジェフ・ベック・グループ(JEFF BECK GROUP)について僕の個人的な思い出を書き連ねていく。
(ジェフ(左端)とロッド(右端))
高校生の頃、初めて聴いたレッド・ツェッペリンは当時の僕にはどうにも受け入れられなかった。
ツェッペリンに所属していたジミー・ペイジは“三大ギタリスト”と称されていたため、『とりあえず、他の二人も聴いてみるか』ぐらいの軽い気持ちで食指が動いたのを覚えている。
そのうちの1人であるエリック・クラプトンについては“アンプラグド”などで90年代以降も世界的に超メジャーな存在だったのでもちろん耳にはしていた。
……が、残る1人、ジェフ・ベックという人は一体何者ぞ?!
てなわけで、彼が60年代当時に活動していたその名も“ジェフ・ベック・グループ”を聴いてみたら、何だか渋い……。
というか、このバンドは“第1期”と“第2期”に分けられていて、ジェフ以外のメンバーは全員違っていた。
僕が最初に聴いたのは“第2期ジェフ・ベック・グループ”で、アダルトな雰囲気というのか、その頃の僕には何回聴いても好きになれなかった。
その話を店長にしたら、「ロッド・スチュワートとやってる方を聴いてみぃ。アレは良いよ」とのことで、“第1期ジェフ・ベック・グループ”が残したアルバム“TRUTH”と“BECK-OLA”が1セットになったCDを購入した。
そしたら、これは一発目からもう“目から鱗(うろこ)”という言葉がピッタリくるほど強烈だった。
ロッド・スチュワートはそれまでもソロのベスト盤などで聴いていたが、正直あんまりピンとこなかった。
それが、このバンドでのロッドはのびのびとロックンロールしていて、彼のしゃがれたハスキーボイスとジェフの譜面では表せないようなフレーズの応酬に、目が飛び出しそうなくらい唖然としてしまったのを覚えている。
それと、このバンドには現在ローリング・ストーンズのギタリストとして活動しているロン・ウッドもベーシストとして在籍していて、彼の弾くベースラインもまるで歌っているかのようで好きだった。
ピアニストにはニッキー・ホプキンス(最高のピアニスト!)もいて“Girl From Mill Valley”という素晴らしいピアノ曲も残しているし、順調に活動していたら70年代ロックの歴史も大きく変わっていたほど影響を与えていたバンドになっていたと思っている。
まあ、バンド活動を上手くやれなかったのも実力なんだろうし、「たられば」をいくら言ってもしょうがない。
……が、これだけの名盤を遺されてたら、やっぱり想像してしまうんだよなぁ。
ただ、今回のニュースを読んでから久しぶりにジェフ・ベック・グループをまともに聴いてるけど、当時聴いてた頃のような新鮮さを感じることはもう無くなってしまい、少しばかり物足りなく感じているのが正直な感想だ。
(もちろん、名盤であることには間違いない!!)
僕はずっとレッド・ツェッペリンよりもこの第1期ジェフ・ベック・グループの方が好きだったけれど、今ではすっかり立場が逆転してしまったような気がする。
まあ、そうは言ってもジェフ・ベックとロッド・スチュワートの久々の共演は60年代ロックが好きな人なら誰しも興味があるし、これは大事件だと思っているので楽しみにしているという、結局のところは僕もただの“いちロックファン”の1人ということなんだろう(笑)。
Morning Dew
https://youtu.be/yK86g9HONDA
Jailhouse Rock
https://youtu.be/htdRuoInb6M
Girl From Mill Valley
https://youtu.be/iMpYv_UV2lw
Shapes Of Things(VIDEO)
https://youtu.be/dFyc_WXWNtw
- アーティスト: ジェフ・ベック
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2014/01/29
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- アーティスト: ジェフ・ベック・グループ
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2014/01/29
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- アーティスト: ジェフ・ベック・グループ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
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“新しい世界に足を踏み入れた頃の話”の巻
…………長げぇ~~~~タイトルだな(笑)。
というワケで、また最近感じたことを書き残していこうと思う。
ダラダラ書くので、お暇な時にでもご覧頂けたら嬉しいです。僕って人間がまた少し分かると思うので。
2019年4月6日(土)、またギャラリーノマル(Gallery Nomart)にて行われた大西伸明氏の個展へ行き、そこで色々感じたことを少し書きたいと思う。
この日はオープニングパーティーということで、大西氏のトークイベントが行われた。
僕は先入観を与えられてからアーティストの作品を見るのが好きじゃないので、実際にこの目で見るまではアーティストに関わる情報を出来るだけシャットアウトして展覧会へ行くようにしている。
今回、大西氏のトークイベントは特に印象に残った。
具体的に何が印象に残ったのかは自分でもよく分かってないんだけど、話している内容がご自身の作品であるにも関わらず「これは、ひょっとしたらこういう気持ちだったのかも……」なんて、作品を作り上げた時の状況を語っていて、何となく“トランス状態”や“ゾーン”と言われる状態に近い感覚でやっていたんじゃないかと感じた。
ノマルに通い始めてそんな風に感じたのは今までに何度もあったはずなんだけど、そんな自分に気付かず、昨夜になって初めて実感したというか。
“無意識に近い感覚”というのかな、ここに作品を展示されている方の多くにそれを感じる瞬間がある。
(もちろん、全ての作品がそういうわけでは無いけど)
最近、気付いたことがある。
僕がここでライヴを観ている時って自分でも不思議なくらいに言葉や文章が溢れ出てくるんだけど、帰宅してから“感じた時の、その瞬間”を出来る限り正確に書き残したいと思いながらスマホやPCに文章を打っている時、宙にフワフワと浮かんでいる文字や言葉を“掴むような感覚”でやっている、ということ。
本当に自分でも不思議なんだけど、“無意識に近い感覚”でやっている。そんな感じ。
ただ、なかなかピッタリくる文章が掴めずにいることもしばしばあるから、これが厄介だったりするんだけどね。
そうやって僕のライヴ記事ってのは完成させられていく。
だけど、音楽なら書けるのに、昨夜のようなアートに関しては、今の僕は書けないんじゃないかと感じた。
無理にでも書こうと思えば書けるんだろうけれど、なんか、ライヴを観た時のような自然な形にはならないような気がした。少なくとも現時点では。
ハッキリ言って、僕は評論家でも何でも無い。ただ、好きなものを好きなだけ書いている。それだけだ。
何故かというと、“評論家”と呼ばれる人が以前の僕はあまり好きでは無かったからだ。
もちろん、本当に素晴らしい記事を書いている人達もたくさんいるし、映画評論家の町山智浩さんや、以前にも書いた森脇美貴夫さんをはじめとする音楽評論家たちからの影響は絶大だったりする。
特に、町山智浩さんには僕なんかがどんなに背伸びしても敵わないほど造詣深い方で、あれだけの膨大な知識を分かりやすく人に伝えることが出来るのは天才だと思っている。
話が逸れてしまったけど、つまり、今の僕は絵画などの芸術作品に対してあまり知識も無い、とこのイベントで痛感させられてしまった。
一般の人よりは芸術分野について知っている。……が、専門的な知識は皆無という、非常に宙ぶらりんな状態だなと思わされてしまった。
しかし、だからこそ何の先入観も無く純粋に作品を楽しめているところがあるとも感じている。
高校生の頃、初めて海外ロックに興味を持った時の感覚を思い出させてくれて、未知のものに触れていくような、重い扉をゆっくり開けてくと無数の光が差し込んでくるような、そんな感じ。
最近、音楽だけでなく、何に対しても興味を持てるようにならないと、と改めて思うようになっている。
“学ぶ”っていうのは楽しいし、興味があるからこそいろんなものを吸収できるだろうしね。
もっともっと成長できると自分を信じているよ、うん。
……ということで、今夜の1曲。
またU2の曲で、“Sweetest Thing”。
この曲を聴いてる時、ロックに出合った頃のことをふと思い出したので。
今は色々と知識も身に付いてウンチク語ったりして(笑)、それはそれで楽しいんだけど、何も知らなかった頃のドキドキ感というか、あの瞬間の気持ちってのはこれから先もずっと忘れちゃいかんね。
Sweetest Thing
https://youtu.be/5WybiA263bw
U2 / THE BEST OF 1980 - 1990
ベストアルバムというのは文字通り“ベストな選曲”で構成されているものがほとんどだけど、「あまり好きじゃない」と言う人も多いような気がする。
録音した時期や場所、それにアーティストのテンションがバラバラで、しかもプロデューサーなどの裏方も違っているんだから、そんなものをひとつにまとめる方が無理なのかもしれない。
僕もベスト盤というのは普段ほとんど聴くことが無いし、どっちかというとオリジナルアルバム派だ。
昔から洋楽ロックに慣れ親しんでいる人達からするとこれは当たり前だろうし、アルバム1枚を最初から最後まで通して聴くことでアーティストの“その瞬間”を感じることが出来る、と思っている。
そんな中でも例外はあって、とりあえずベスト盤を入門編として聴き、そこからアーティストの魅力を知りファンになれる素晴らしい構成のベストアルバムも存在する。
僕がお勧めするベストアルバムのひとつが、今回ご紹介するU2(ユー・ツー)の“THE BEST OF 1980-1990”だ。これはもう“良いとこどり”で、ハッキリ言って無駄が無い。
僕は、昔からU2を聴いていた。
……が、それはただ“聴いていた”だけで、ほとんど何も考えずに聴いていただけだった。
何故、ちゃんと聴かなかったのか、理由がある。
18歳の頃にストーン・ローゼズと出合った僕は、ボーカルのイアン・ブラウンが“U2批判”をしていたからだ。
U2のメンバー……特にボーカルのボノを偽善者のように語っていた記事を読んだ僕は真に受けてしまい、明らかに良い曲を作っている彼らの音楽を長い間、真剣に聴こうとすらしなかったのだ。
それでも、こうやってずっとロックを中心に音楽と触れ合ってきて、どう考えてもU2が凄いバンドだというのが分かる。
あの頃は自分の考えに芯が無くて周りの意見に思い切り振り回されていたが、今の僕はニュートラルな状態で物事を判断する力が備わってきたおかげで、余計にU2がやってきたことの偉大さが分かり、今ではちゃんと聴いてこなかったのを物凄く後悔している……。
こんな僕が軽々しい気持ちでU2の音楽を語るなんて恐れ多い。
だけど、彼らの素晴らしさのひとつに、“やっていることが分からなくても、楽曲の良さは伝わる”というのがあると思っている。
ギタリストであるジ・エッジの耳馴染みの良いアルペジオとボノの力強いハスキーボイスを中心とした曲構成は、誰が聴いても「凄い!」と思わせる力があるはずだ。
数日前から久々にU2を聴いているけど、朝日を浴びながら聴く“I Still Haven't Found What I'm Looking For(邦題『終わりなき旅』)”は太陽や自然のエネルギーを全身で浴びているようで、まるで光合成でもしているかのように気持ちが高ぶってくる。
彼らのことをもっとたくさん学んでからもう一度書きたいと思っているし、僕が今一番観たいバンドがU2で、彼らを知ることで世の中の大きな流れを知ることができるんじゃないかと感じている。
まだまだ学ばなきゃね。
観たいと思っていた矢先に、ちょうどタイミング良く友人Bさんが「U2、来日するみたいですよ」との情報を下さったので、今までスルーしてきた分を埋め合わせるためにも、次の来日公演は絶対に観に行かなければ!!
I Still Haven't Found What I'm Looking For
https://youtu.be/e3-5YC_oHjE
I Will Follow
https://youtu.be/g2BqLlVHlWA
Sunday Bloody Sunday(LIVE AID1985)
https://youtu.be/SCKcULlEydo
- アーティスト: U2
- 出版社/メーカー: POLYDOR
- 発売日: 2005/12/20
- メディア: CD
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“人にやさしく”の巻
今回は、久々に全く関係ない話。
たまには息抜きというか、こういうのも必要やね。
というわけで、興味の無い方はスルーすべし!
先週、ちょっとしたことがあった。
いや、全然“ちょっとしたこと”では無いんだけど。
まあ、アレだな。
有無を言わさず、いきなり暴言を吐かれたという。
俺が“言いやすい性格”なのか、そんなことはどうでもいい。
こっちに否があるなら言われてもしょうがないし納得するところだけど、その時は全然そんなんじゃ無かったからね。
しかも、理由が“観たライヴを僕が絶賛した”のを聞いて、それに対してボロッカスに言ってきたとなれば、そりゃ~~アンタあかんでしょ!とこっちもなるワケだよ。
かな~~りボロクソに言われてムカッときたが、そこで言い返してもしゃーないので、「まあ、人それぞれ価値観は違いますからねぇ」とやんわりと返したのだが、そこから更に輪をかけて言われまくった。
正直、ここでは書けないほど、そうとう酷い言葉を浴びせ続けられた。
自分が最高のライヴだったと思っても、他人からすると良くなかったとか、それはあって良いし、いろんな価値観があるからこそ面白いと僕は思っているんだけどね。
許容範囲の狭い人間ってのはあかんわ、ホンマに。
もっと器のデカイ人間に自分もなりたいし、平気な顔で罵声を浴びせ続けたその人は、僕の中で『無いわ……!!』と思ってしまった。
ええ大人やったら、少しは他人の気持ちを考えたれよ、と思う。
『言われる側がどんな気持ちになるか』なんてことを全く考えようともせず、自分の価値観だけを押し付けるなんて傲慢で、ちょっとおかしい。
その日の出来事などがあり、最近また人との接し方や付き合い方を考え直す良いキッカケとなった。
僕も欠点だらけの人間だし、自分で気付かない部分なんていくらでもあるだろうし、それが“人間”ってモンだからしょうがないと思っている。
それでも、『これだけはあかんやろ』という基準はもちろんあるし、それは皆それぞれあるため、“他人との考えとの間にズレが生じた時”に口論になったりケンカしたりイライラする原因になるのも分かる。
ただ、『これだけはあかん』というのも、最近はだいぶ寛容になってきたと思っている。
まあ、それだけ昔と比べて許容範囲が広くなってきてるんだろう。
自分と考えが違うからといってその人の全てを批判するなんてバカげてるし、アホらしい。
……というか、全く以てバカでアホな考えだ(笑)。
最近、思うことがある。
不器用でも何でも良いし、俺も不器用な性格だから誤解されたことなんて今までいくらでもあった。
だけど、根底に“人を思いやる気持ち”さえあれば、きっと分かってくれる人がいる、ということ。
それって、クサイ台詞だけど“愛”ってやつだね。
異性愛とかそんなんじゃなくて、“人類愛”。
これが無い人は、少なくとも俺とは絶対に合わん。
……つ~~か、合わせる気も無えし(笑)。
最近、また改めて“人にやさしくする”という気持ちで毎日を生きている。
べつに俺は聖者でも何でも無いけど、まあ、人間として当たり前のことだと思っているから、そんな自分の本能に従っていこうと思う。
俺も大変な時、たくさんの人に支えられてきたし、今も支えられているし。
自分もそういう人間になりたいと思う。
……つ~~ワケで、今夜の1曲はコレしか無えだろ!
ザ・ブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)の『人にやさしく』。
う~~ん……気が狂いそう!!(笑)
人にやさしく(LIVE)
https://youtu.be/1AB1vpo1y-Q
Mick Taylor(ミック・テイラー)
今回は元ローリング・ストーンズ(Rolling Stones)のギタリスト、ミック・テイラー(Mick Taylor)について。
……といっても、ミック・テイラーがストーンズに在籍していたのって69~74年までなので、今となっては“元”と付けるのもどうかと思うが、間違いなくキャリアのハイライトがこの5年間に集約されているんだから、しょうがない。
ロックに目覚めたキッカケがストーンズで、僕が最初に好きになったボーカリストはミック・ジャガーだ。そして、最初に好きになったギタリストはキース・リチャーズで、理由は佇まいやギターを弾くアクションが単純にカッコ良かったからだ。
そんな僕が、ライヴパフォーマンスなどの視覚が無い音源だけの世界で初めて“ロックギタリストの偉大さ”を感じさせてくれたのがこのミック・テイラーだった。
74年のアルバム“It's Only Rock'n Roll”に収録されていた“Time Waits For No One”を初めて聴いた時、そのあまりに流麗な“泣きのギターソロ”は僕の心を鷲掴みにし、ロックバンドにギタリストというのがどれほど重要な存在なのかを教えられた1曲だった。
そして、作曲者が“ジャガー/リチャード”となっていたこの曲を聴いて、直感的に『絶対にこの人(ミック・テイラー)が作った曲だ!!』と分かってしまった。
その後、彼が在籍していた頃に発表されたアルバムを聴いていると、間違いなくテイラー主導の元で作られた楽曲がいくつも存在しているのが感じられたのだった。
まだ、ロックのことなんて全く何も知らなかった高校生の僕が分かるぐらいなんだから、ミック・テイラーというギタリストがどれだけ優れているのかが余計に伝わってきたような気がした。
後になって知ったのは、「キースがドラッグ漬けになってレコーディングをサボリがちになっていったため、ミック・ジャガーがテイラーを頼りにしていた」ということ。
そうやって作曲面でも大きく貢献していたにも関わらず、作曲クレジットは相変わらず“ジャガー/リチャード”のまま。
しかも、ストーンズ在籍中の彼は週給制だったという……。
そりゃ~~やってられなくなる。
ミック・テイラーは74年末にストーンズを脱退し、元クリームのベーシスト、ジャック・ブルースとも一緒にやったりしたが、それは音源を残すことが無かった。
長いキャリアのわりにほとんど音源を出していないテイラーだけど、79年に発表したソロアルバム、その名もズバリ“Mick Taylor”はストーンズ黄金期を支えた彼の真骨頂を発揮した“隠れ名盤”で、今でもお気に入りの1枚だったりする。
このままの勢いでどんどんソロアルバムを発表してツアーもやりまくっていたら、ひょっとしたらエリック・クラプトン並みに人気が出てた人なんじゃないかな……なんて思うこともある。
そして、もし74年にストーンズを脱退せずそのまま残っていたら、どんな名曲を生み出して、どんなに素晴らしいギターソロをもっとたくさん聴かせてくれていたんだろう…………なんて、今でも想像することがある。
その後のライヴでも、『ミック・テイラーが居ればあの名曲やこの名曲もステージでやってくれてたんじゃないかな……』なんてことを妄想させてくれる、唯一のギタリストだ。
Time Waits For No One
https://youtu.be/vC0Qt1lvLq8
Shine A Light
https://youtu.be/the7gV99YRI
Love In Vain(LIVE1972)
https://youtu.be/ryRDcE2sB2A
Tumbling Dice(Studio LIVE)
https://youtu.be/tB4uaGYTPnw
Leather Jacket
https://youtu.be/YGnkAHXO87k
Nomart Spring Live “immersion #2” Part②(2019.03.28)
2019年3月28日(木)、大阪市にあるギャラリーノマル(Gallery Nomart)にて行われたライヴイベント“immersion #2”。
前回に引き続き、ラストに登場したジョン・クラウスバウアー(John Krausbauer)+鈴木花織のデュオ“Estatic Music Band”について書き残していく。
(“immersion #2” Part①はこちら)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2019/03/29/Nomart_Spring_Live_%E2%80%9Cimmersion_%232%E2%80%9D_Part%E2%91%A0%282019_03_28%29?_ga=2.66643950.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358
いきなり余談になるが、この日ノマルへ着いたら、会場外でジョン氏と鈴木氏の二人はアイスを食べていたので不意を突かれてしまった(笑)。
……いや、この夜はまだ肌寒かったんですけど。
なんてツッコミは無しにして、寒い日に食べるアイスもまた格別やからね。分かるよ、うん♪(笑)
そんなジョンさん達の、ちょうど一年ぶりのライヴ。
今回はコントラバス奏者の堀哲朗(Flagio)という方と、もう一人“Sandersonia”という名で活動されている女性バイオリン奏者をゲストに迎えた、計4名での演奏だ。
始まって数秒で涙腺が弛んでしまった。
昨年、ジョン氏と鈴木氏が奏でるドローンミュージックを初体験した時から、『もう一度観たい!!』と強く願っていて、それがついに実現したんだから、感慨もひとしおだ。
2組目に登場したデュオ“Sarry”も呪術的なパフォーマンスを披露していて、それはEstatic Music Bandにも通じるものがある。
ただ、Sarryは儀式のようだったが、Estatic Music Bandは電気を通して“精霊を呼び覚ましている”ような感覚だ。
去年のライヴとは単純に演奏している人数が違うのもあるが、それともうひとつ、今回は二人の“声”を全く使わずにいたのも意外だった。
爆発するようなノイズ。
暴力的なようでいて、尊(たっと)い。
ロック的な表現で言うなら、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの“You Made Me Realize”での間奏部分が流れ続けている状態が延々と続く。
ただ、ひたすら“音”だけが空間を支配する。
そんな中で、時折かすかに和音が聴こえてくる。
ほんのわずかな、かすかなメロディーが、ノイズの中から、向こうから聴こえてきては、消えてゆく。
Estatic Music Bandの演奏を聴いているうち、何だか、彼らは音を通して神と交信でもしているかのように感じてしまった。
ずっと鳴り響くノイズなのに、崇高で、何かが宿っているようだった。
……計3組のライヴが終わり、また真っ白なノマルに戻ってきた。
後で知ったけど、周りが民家のために音を上げすぎてはいけないと言われていたとのことだ。
正直、途中から『もっと爆音で聴きたい……!!』という欲求がどんどん強くなっていき、身も心も音に呑まれたくなったほどだった。
それは、ジョン・クラウスバウアーさんと鈴木花織さんのホームであるカリフォルニアの会場で、いつかまた聴かせてもらえたらと願っている。
その日を楽しみに、僕はこれからの日々を過ごしていくよ。
(2018年のライヴレビュー)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/04/01/211059?_ga=2.74114770.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358
Nomart Spring Live “immersion #2” Part①(2019.03.28)
2019年3月28日(木)、大阪市にあるギャラリーノマル(Gallery Nomart)にて行われたライヴイベント“immersion #2”。
今回のフライヤーを初めて見た時から、ずっとこの日を楽しみにしていた。
それは、ちょうど1年前の2018年3月28日に、ここノマルで行われたライヴに出演されたジョン・クラウスバウアー(John Krausbauer)+鈴木花織の二人が放つドローンミュージックに魅了されてしまったからだ。
(2018年のライヴレビュー)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/04/01/211059?_ga=2.74114770.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358
ジョン氏と鈴木氏の“Estatic Music Band”をはじめとする三つのデュオが出演した今回のライヴについて書き残していく。
定刻の20時になり、ノマルオーナーの林聡さんが今夜のライヴについて軽く説明をされていたが、出演順を逆に言われており、舞台裏から.es(ドットエス)saraさんの
「林さ~~ん!順番が逆です~~!!」
という声が響いてきた(笑)。
……なんか、林さんの言い間違いをsaraさんがそっとツッコむというのも毎回観ているような気がするのだが?!
それも“阿吽の呼吸”みたいに息ピッタリなのである(笑)。
ということで、先ずはそのsaraさん(ピアノ)とチェロ奏者のkiyoさんという女性二人のデュオからライヴがスタートした。
普段、ドットエスでコンビを組んでいる橋本孝之さんが放つサックスやハーモニカなどの音は荒々しく吼える演奏に対し、kiyoさんのチェロは静謐(せいひつ)で、極端なほど印象が違う。
攻撃的な橋本さんの音とパフォーマンスを毎回観ていた分、チェロという楽器を使い、冷たい空気が迫ってくる感覚は、大袈裟でなく180度違っているようにみえた。
saraさん独特のピアノ演奏も、kiyoさんの音と共鳴するように、今夜は静かに会場内を包んでゆく。
すると、kiyoさんはいきなりチョッパーベースばりに親指で弦を跳ねる。
ここから、クラシック音楽をルーツにする二人が、“完全即興”という未知の世界へと僕らを連れていく。
ピアノの調律弦を爪弾いたのが合図のように、そこから少しずつ空間がねじ曲がっていく。
会場内を静寂の音で包み込む。
次に登場したのは、普段は“秘部痺れ(ヒブシビレ)”というバンドでベーシストとして活動している821(ハニィ)さんとFuji-Yukiさんのデュオ“Sarry”。
ライヴというよりも“儀式”と呼んだ方がしっくりくる。そんなステージを披露していた。
真っ黒な衣装に身を包んだ、呪術的なパフォーマンス。
ハニィさんの低音とFuji-Yukiさんの高音は、まるで悪魔払いの儀式のようにも見えた。
(目を瞑って、ずっと音に耳を傾けていたジョン・クラウスバウアーさん)