Bernard Butler / B-Sides
バーナード・バトラー(Bernard Butler)については以前にもガッツリ書かせて頂いたが、今回はソロアルバムに収録されなかったB面曲について。
……と、音源を貼り付けようとYou Tubeで検索するも、楽曲があまり無かった(泣)。
なので、オマケでソロ時代の代表曲“Stay”と、個人的に隠れた名曲だと思う“When You Grow”も付けておこう。やはり、どちらも超名曲。
いや、本当はね、“A Change Of Heart”という曲のB面に収録されていた2曲(“My Domain”, “More Than I Thought”)も貼り付けたかったんだけどね、どっちも無かった(泣)。
この2曲、特に“More Than I Thought”という曲に関しては、『どうしてコレがB面なの?!アルバムに収録しなきゃいかんだろ!!』と天下のバーニー様に苦言を呈(てい)したくなったほどだ。
初めて僕がこの2曲を聴いたのはバーナードのブートレッグCDで、それもソロ時代のラストライヴだと思われる東京公演の最終日を収録した音源で知った。
前日と同じセットリストで進行していったライヴだったようだけど、最後の最後でダブルアンコールをやり、その時に“More Than I Thought”(=「自分で考えてた以上に」という意味)を演奏している。
聴いた時に『この曲、ひょっとしたら幻の3rdアルバムに収録されるはずだったんじゃないのか?!』なんて思ってしまった。
それほど衝撃的だった曲。
だけど、その曲以外にもバーニーは本当に完璧主義の天才だから、残した数少ないソロ時代の音源はどれも素晴らしいの一言に尽きるね。
“It's Alright”は彼が得意とする官能的なギターソロを堪能できる名曲で、これも何故アルバムに収録しなかったのかと言いたくなってしまう。
そして、ピアノとアコースティックギターで静かに歌われる“The Sea”。これも本当に最高だよ。
この曲の歌詞を読むと他人への不信感や絶望について語っているようだが、それをこんなに美しいメロディーに乗せて歌い上げるセンスは白眉(はくび)の出来だ。
ただただ、美しい。
巷にある“ピアノソングベスト”みたいなオムニバスCDに普通に収録されていてもおかしくないと思ってるのに……。やっぱりB面曲でヒットもしてないし、知名度も無いからなぁ。
ほとんどの人は知らないだろうけど、世の中にはこんなに素晴らしいミュージシャンが存在していて、こんなに凄い曲があるんだというのを一人でも多くの人に伝えることができたら、このブログをやってる意味があると僕は思っている。
It's Alright
https://youtu.be/AAc0SYmKmB0
The Sea
https://youtu.be/YGLvoc5qwjQ
When You Grow
https://youtu.be/HB2Pn0LVZ5Y
Stay
https://youtu.be/qNq4QdykuIA
Tremble
https://youtu.be/GFiJwBihbkQ
(以前のバーナード・バトラーの記事)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/04/22/120816
LOVE
時々、夢で流れる『この道わが旅』
またどうでもいい話。少し吐き出そう。
色々書きたいネタはあるのだが、また時間を作ってガッツリ書くのでヨロシク。
昨夜から胃の調子が悪く、朝っぱらから吐き出してしまった。
(お食事中の方、スミマセン……)
そのまま仕事に行ったのだが、気持ち悪い状態が続いていたため、同僚にお願いして早退させてもらった。
こういう時でも以前の自分なら無理しまくってたんだけど、ホンマ、無理はしたらあかんね。
自分で言うのも何だが、普段かなり早い時間に行って頑張ってるし、周りの人もそういうのってちゃんと見てくれてるんかな、なんて思ったよ。
甘えられる時は甘えた方が良いね。
帰宅してグッタリ、ずっと横になってた。
何だかな、最近は無気力状態が続いている。
こういうのって言い訳にしかならないと自分でも分かっているけれど、まあ、焦らず徐々に次に切り替えていけたらと考えている。
……とはいっても、気持ちは焦ったりしている。
今、ブログ以外にも執筆をしていて、400字詰め原稿用紙に毎日書き込んでいる。
普段は6〜8ページを目標に、休みの日なら10〜12ページ。
時間で言うと、大体1ページ15〜30分。
一日2〜3時間、休みの日は5〜6時間を執筆にあてている。
もうちょっとやりたいって時もあるが、本も読まなきゃいけないから、今のところこれが精一杯かな。
まだグダグダで全然形にはなってないけど、確実に手応えは感じている。
だけど、最近は停滞気味で、ほとんど進んでいない。
気ばかり焦ってしまうが、ホント、焦ってもしょうがない。
どんなに調子が悪くても、ほんの少しでも進めることができたら良しとしよう。そう考えるようにしている。
長い道程だし、直ぐに結果が出るものでは無いんだから、少しずつまたペースを上げていけたら良いと思っている。
短距離走的な考え方ではなく、フルマラソンを走り切るような考え方でいなきゃね。
一日一日の積み重ねが大事だし、まだまだ先は長い。
悪い流れに乗らないように、それだけ気を付ければ後はどうにかなるだろ。そう思ってやらなきゃ、身が持たなくなる(笑)。
……というわけで、もう明け方になってしまったが、今日の曲。
ゲーム『ドラゴンクエスト2』のエンディングテーマ『この道わが旅』。
この曲、なぜか夢で時々流れるんよね。
ゲームの曲と侮ってはいかんよ。聴けば分かるが、すぎやまこういち先生はやっぱり天才だし、TVゲームの曲って本当に良いのが沢山あるからね。
僕自身は10年以上前にゲームは卒業したけど、ロックを聴くようになる前はゲームミュージックが一番慣れ親しんだかもしれない。
『たかがゲームだろ』なんて思わずに、先入観も何もかも捨てて、“良い曲”に耳を澄ませてほしい。
『この道わが旅』ってタイトルも素晴らしいね。
ついでに『3』の『大空を飛ぶ』もどうぞ。
聴くべし!
この道わが旅 (ドラゴンクエスト2)
https://youtu.be/eItCDZE-e_M
大空を飛ぶ (ドラゴンクエスト3)
https://youtu.be/EJM3142KECQ
LOVE
Phil Collins / NO JACKET REQUIRED (1985)
今回はフィル・コリンズが1985年に発表した“NO JACKET REQUIRED”に収録されている“Take Me Home”を通して、僕の個人的な想いを書き綴る。
MV(ミュージックビデオ)で好きなものはいくらでもあるが、ひとつだけ選ぶとすればフィル・コリンズの“Take Me Home”と昔から断言していて、それは今も変わらない。
このMVが好きな理由は、映像と音楽だけで世界中を旅しているような気分に浸れるからだ。
冒頭でフィル・コリンズが家を出て車に乗り、旅立っていく。
ニューヨーク、ハリウッド、ロンドン、パリ、東京、シドニー……世界中のあらゆる場所で撮られた『テイク・ミー・ホーム』のMVは、1985年という年の、世界の風景を記録した映像集のようだ。
まだケータイもDVDも存在しておらず、パソコンもほとんどの家庭に無く、テレビもアナログ。
今の時代と比べれば不便だろうけれど、そこに映る空や太陽は今も昔も変わらない。
だけど、富士山や夕日を背にして歌うフィル・コリンズを観ていると、二度と戻ってこない瞬間を捉えているように見える。
何となしに眺めていた景色が、その後何十年も覚えていることってある。
このMVを観ていると、その感覚に近い気がする。
歌詞も心の琴線に触れるものがたくさんある。
“不安そうな顔をしないで”
“自分のやることは自分で探す”
“くよくよ悩むのはもうやめたよ”
“生まれてこのかたずっと縛られていた”
これらの歌詞は、自分の生き方を求めて遠くへ行った人へ、そして、今の僕自身に送りたい。
不安で押し潰されそうになったら、良い音楽を聴いて心を落ち着かせたらいい。
どんなに遠くへ行っても、大切な人を想う気持ちは変わらない。
今も僕達は、二度と戻ってこない一瞬を生きている。
『テイク・ミー・ホーム』のMVを観るたびに、僕はそんな風に思っている。
Take Me Home
https://music.youtube.com/watch?v=sRY1NG1P_kw&feature=share
One More Night
https://music.youtube.com/watch?v=V3bwo3zg1kk&feature=share
LOVE
『周りに振り回されるな!』
最近の心の声を思い切り吐き出してる長文なので、読みたくない人は読まないで下さい。
いつものような音楽記事は近日中にまた更新しようと考えているので、楽しみにされてる方は気長にお待ち願います。
(今日は小池一夫の『ふりまわされない。』を読み返そう)
今までの自分を振り返ってみると、ひたすら周りに振り回されていた。
他人に無理して合わせて、自分を殺して生きてきた。
ある日、そんな自分に気付いて、そんな自分のことが嫌になって、『もう、周りに振り回されるのは止めよう』と心に決めた。
だけど、最近の自分自身を振り返ってみると、いつの間にかまた周囲の人達に無理して合わせているのに気が付いた。
それは、自分を取り巻く環境の変化が一番大きな原因だと分かる。ここ数カ月の間に随分と状況が変わったし。
最近なんだかモヤモヤしていて、それが何なのかは分からなかったりして、気持ち悪い状態が続いていた。
いや、本当は心の中では何が駄目なのか分かっていたんだと思う。
それが、知らず知らずのうちにまた周りに流されていき、正常な判断が出来なくなっていたのだろう。
他人に合わせ過ぎて、他人が居心地良いと思えるようにと無理して合わせ過ぎて、何よりも大事な自分自身の居心地を悪くしてしまっていた過去が、俺にはある。
そうやって無理して他人に合わせていた頃でも、ある人から「アンタは“ジブン、ジブン”ばっかりやなぁ!」とよく言われていた。
心を殺して周りに合わせていても、結局そんな風にしか言われない。
無理して合わせても、そうやってバカにされる。
しかも、一番近しい人間に。
そんな過去があったから、『他人に合わせて生きても、結局はそう言われる。だったら、自分のやりたいように、思うように生きよう』と心に決めて毎日を生きようと決心した。
だけど、ここ数カ月を振り返ってみると、徐々にまた無理して周りに合わせていることに気付いた。
特別仲の良い人には俺自身の体験談や失敗談から学んで得たことを伝えるようにしていて、「自分の思うように生きれば良いやん」なんて偉そうなことを言ってはいる。……が、肝心の自分自身が今、そうできてないなんて、話にもならない。
この二日間で大切な人達と会って、また沢山の出来事があった。
昨夜は友人と呑みに行ってから、ブログに何度も書いているギャラリーノマルのイベントへ足を運んだ。
本当は、しばらくの間は行くのは止めようと思っていたが、導かれるように足が進んでいき、短い時間だったけど久しぶりに沢山の人達と再会した。
ドットエスの橋本孝之さんも東京から駆けつけていたので、自分が思ってることを正直に話した。
ほんの数分だけの会話だったが、俺が最近感じていたことを、嘘をつかずに、心の内にあるものを吐き出させてもらった。
上手く伝えられたかは分からない。
自分でも、言い訳がましいかも……なんて後で思ったが、直接、本人に言いたかったんだと思う。
俺は音楽に何度も何度も救われてきた人間だし、そんな音楽に対して絶対に嘘をつきたくない。
だから、このブログにも自分が感じたままを、素直に書こうと決めている。
そんな思いでやってるから、ドットエスのライヴに対しても嘘を書いたことは一度も無いし、その場で自分が感じたことを出来る限り正確に記録しようという思いでブログに書き記してきた。
だけど、去年の初頭から彼らを知って、何度もライヴを観ているうちに、俺自身の中でマンネリ化していった部分が出てきてしまったのも事実で、そんな自分の気持ちに嘘をつけなくなり、先月行われた彼らの10周年ライヴに行くのを止めた。
記念ライヴを祝いたいと思っている以上に、ライヴを観たら俺自身はどう感じるだろうという気持ちの方が強かった。
先の読めない展開が彼らの魅力のひとつだと個人的に思っているが、10回以上も彼らのライヴを観ているうちに段々と展開が読めるようになってきて、「次はこうなるだろうな」といつの間にか思うようになっていた。
それだけが魅力の全てではないけれど、突拍子もない意外性を彼らに期待していた俺みたいな人間には、刺激に欠けるようになっていたのも事実だ。
それを変な情に流されて、忖度して良いように書いたとしたら、自分が駄目になると思った。
自分だけでなく、相手も駄目にさせてしまうと感じた。
人によっては毎回のように称賛する方もいるだろうし、感性なんて人それぞれなんだから、それはべつに構わない。
好きなミュージシャンを追っかけて世界中飛び回っているファンだっているし、そういう人達からすれば“いつだって最高”なんだろう。
そういうファンもいて良いし、そんな熱狂的なファンが支えてくれているからプロのミュージシャンはやっていけるのも分かるし、それを否定するつもりも無い。
だけど俺は、“音楽が好きだからこそ、正直でいたい”と思っている。
大体、毎回最高なわけが無いと思う。
ミュージシャン本人の体調やその時のモチベーションだけでなく、聴いてる自分自身の体調や心理状態でも感じ方って絶対に変わるはずだし。
好きなミュージシャンに忖度しておべんちゃらを言うのは、自分に対しても好きなミュージシャンに対しても、お互いの成長を妨げているだけにしかならないと俺は思っている。
時には批判も必要だと思う。
それも、悪意ある批判ではなく、“愛ある批判”が必要だ。
自分が良くなかったからといって、良いと言ってる人を人格否定するようなバカは別だが、愛のある批判なら遠慮なくいくらでも言うべきだ。
結果的にそれがお互いのためになるんだし。
そのミュージシャンが好きだからこそ、音楽を愛しているからこそ、正直にならなければいけないはずだ。
お客も貴重な人生の時間とお金を費やして観に来ているんだから、ミュージシャンはそれ以上のものを魅せる責任があると俺は感じているし、そうでなければただの馴れ合いでしか無くなってしまう。
俺は、そんなのには何の価値も無いと思っている。
それなら、一度離れた方が良い。
本当に好きなら、本音をぶつけ合って良いはずだ。
というか、そうするべきだ。
音楽の話になってしまってるが、実生活でもそうなんだと思う。
こういうちょっとした出来事の積み重ねから自分の“芯”がブレていき、人って少しずつ駄目になっていくんだというのが、今の俺には分かっている。
それが最近のモヤモヤした気持ち悪い状態に繋がっているのだろう。
いろんなことを積み重ねた結果が現在の自分を形成しているし、もし、今が駄目だと思うなら、そういう生き方をしているからなんだろう。
まさしく、今の自分がそれに当たる。
だけど、俺の良い所は、そんな駄目な自分に気付けるところだと思っている。
気付いたのなら、良くなるように軌道修整していけばいい。
良くも悪くも物事を深く考え過ぎてしまう性格だから、生きにくい人間だと我ながら思う。
けれど、何も考えずに、のほほんと生きている人と比べたら、『俺はこのままで良いや』とも感じている。
不器用な人間だから辛くなったりしんどくなることも多々あるが、これが俺なんだし、文章にしても、こんな自分にしか書けないものがあると信じている。
T11/5 8:00-15:00
THE NIGHT CAFÈ / 0151 (2019)
最近はここ数年でデビューしたバンドやミュージシャンを紹介させて頂いてるが、こうやって色々探していると「2010年代も素晴らしいミュージシャン達がいるんだな」と改めて感じている今日この頃。
今回は、そんな中からまたお気に入りの1枚をご紹介。
ザ・ナイト・カフェ(The Night Café)が今年8月に発表したばかりのデビューアルバム“0151”だ。
このバンドを知ったのもSpotifyからで、以前紹介したスネイル・メイルやベアバッドゥービーなんかを聴いてる時に辿り着き、一発で気に入ってしまったのである。
ボーカルの呟くような歌い方や声質を聴いているとコールドプレイのクリス・マーティンにものすごく似ていて、間違いなく彼らから影響を受けているはずだ。
コールドプレイが好きな人なら絶対にハマるだろうし、そうでなくともこのバンドが創り出す、良い意味で“大人の夜”を演出しているような楽曲と音作りはBGMとして聴いても最適だ。
“ナイト・カフェ”というバンド名の通り、深夜の静かなひととき、コーヒーを飲みながら読書する時に流すと、疲弊した心と身体が癒やされる気分になる。
勿論、じっくり音と向き合って聴き込める音楽でもあり、いつ、何処で聴いてもオッケーで、しかも、ものすごく高水準なアルバムだ。
……というか、ハッキリ言って名盤に入ると断言できる。
僕も普段からイヤホンを付けて外でも音楽を聴いているが、その場所や状況によって“合う・合わない音楽”がある。
言ってしまうと、スーパーで買い物してる時や、おじいちゃんやおばあちゃんが行き交う商店街を歩いてる時にグチャグチャなヘヴィーサイケなどは場違い過ぎて『聴きたいけど、今このシチュエーションではアカンやろ!』と自粛する場合がある。
(そんな時でもたま〜〜に聴くことはあるが、それはそれでまた味があったりする 笑)
だけど、ナイト・カフェのアルバムは時と場所を選ばない。
こういう音楽って“人生のサウンドトラック”になるような気がする。
このデビューアルバムは捨て曲がひとつも無いし、それまでに発表したEPなど、どれを聴いても素晴らしい。
ひょっとしたら、これから大ブレイクする可能性も十分有り得ると僕は思っている。
これから何十年も経って歳をとっても、僕はナイト・カフェの曲を聴いてるはずだ。きっと。
Please
https://youtu.be/QWh-II5sf9o
Endless Lovers
https://youtu.be/bQzFdrGdfrM
Turn
https://youtu.be/L2Y5jdhI7XQ
Endless Lovers (LIVE)
https://youtu.be/Omnm-NczwXk
「あなたがここにいてほしい」
今回は、またどうでもいい話。
興味の無い方はスルーして下さい。
最近になってまた自分を取り巻く環境が変わってきて、それに平行して人間関係も変わってきた。
今までの経験上、変わる時はガラリと変わる感じがして、それは今回も同じだ。
まあ、それも普段の日常から緩やかに変化が訪れていって、ある日を境に一気に来るんだと思う。
こういう時って僕の中でもある程度の痛みを伴うものだと分かっているが、尾を引く時もあって、今回の場合はそれが長引きそうな気がする。
正直、一年ぐらい尾を引きそう……。
そんなわけで、ここ数日はちょっと無気力状態が続いている。
だけど、いつまでもそのままでいられないので、徐々に新しい変化に心と身体を慣れさせていかなきゃいけないし、スローペースではあるけれど、自分のやろうとしていることが着実に前進していってる手応えも感じている。
まあ、過ぎた時間は取り戻せないし、この数日間は小休憩だと思って、また明日から気持ちを切り替えて頑張ろう。
……ということで、今日の1曲。
最近は読書中や移動中などほとんどピンク・フロイドの曲ばかり聴いてるので、彼らの代表曲“Wish You Were Here”をどうぞ。
アコースティック調の楽曲で好きなのは沢山あるが、ひょっとしたらこの曲が一番好きかも。
邦題の『あなたがここにいてほしい』という言葉も、今の自分が必要としているからかもしれない。
PINK FLOYD / Wish You Were Here(LIVE)
https://youtu.be/tiF-q2h7tSA
CAST live at 心斎橋soma(2019.10.18)
2019年10月18日(金)、大阪は心斎橋soma(ソーマ)にて行われたキャスト(CAST)のライヴ。
友人Bさんに誘われ、一緒に行ってきた。
(いつもありがとう!)
先ずは、キャストについての簡単な説明を。
90年代初頭のイギリスでデビューしたザ・ラーズ(THE La's)のベーシストだったジョン・パワーという人が、解散後にベースからギターに換え、自らがボーカルを取るようになったのがこのキャストというバンドだ。
……が、僕はキャストといえば1曲ぐらいしかまともに聴いたことが無かったので、ライヴへ行くと決定してから少し聴いた程度だった。
ちなみに、いつもはライヴへ行く日はそのバンドの曲を聴いて会場へ向かうのだが、この日に限ってはピンク・フロイド関連の楽曲ばかり聴いていたのである(汗)。
そんなわけで、“元ラーズのベーシストが結成したバンド”ぐらいにしか認識してない僕の目には、彼らがどう映ったのか。感じたままに書き記していく。
19時半過ぎにメンバーが登場し、ライヴスタート。
初っ端から思いっきり“90年代の王道UKロック”な音を出し、ひたすらキャッチーなギターリフが響き渡る。
ジョン・パワーの歌声も伸びやかでよく通る。
ラーズのボーカルだったリー・メイヴァースの癖のある声とは正反対だと感じた。
個性的なのは間違いなくリー・メイヴァースだけど、聴きやすいのは圧倒的にジョン・パワーの声だな。
キャストがデビューした90年代半ばの英国ロックといえば“ブリットポップ”全盛期で、このバンドの音を一聴しただけでも、「あの時代の音だ」というのが分かる。
ライヴを観ていて感じたのは、『あの時代の音作りを決定づけたのは、紛れもなくオアシスだな』と思った。
僕はリアルタイムでその時代の音楽に触れてないので偉そうなことを言うつもりは無いが、後追いで聴いても、『80年代と90年代で、何でこんなに音が違うんだろう?』と、自分なりに考えながら聴いてきた。
80年代のイギリスのバンドってザ・スミスやジーザス&メリー・チェインのような、陰鬱で影のあるバンドが多かった(勿論、この時代のバンドも大好きだ)分、その反動でポップな明るい音楽が出てきたんじゃないのかな……と思っている。
暗い曲や悲しい曲を聴いて共感し、魂が浄化されていくことってある。
だけど、“キャッチーでノリの良い楽曲を、深く考え込まずに楽しむ”ってのも、音楽のひとつの在り方なんだという当たり前のことを、このキャストのライヴを観ていて思い出した気がする。
それと、このブリットポップ期に全盛を極めた人達って、ホント良いバンドが多かったんだなと感じた。
バンドの演奏に合わせるようにフロアーも盛り上がり、自然と身体がノッてくる。
僕はキャストに関しては“Walkaway”という曲しか知らなかったが、他にも本当に良い曲がたくさんあり、ライブハウスを完全にダンスフロアー化していた。
その様子を観ていると、90年前後のマンチェスターシーンの良い部分を受け継いだのも分かる。
キャストがデビューしたこの時代の音楽を聴いてると、彼らは60年代のビートルズやローリング・ストーンズ、フー、キンクスなどを子守唄代わりに聴き、70年代のツェッペリンやディープ・パープルをはじめとするハードロックを通過し、10歳頃にはパンクが誕生し、更に80年代ニューウェーブやインディーロックに影響を受けてきた世代なんだな、と思った。
その間にはピンク・フロイドなどのブログレッシブロックがあり、シューゲイザーまで誕生して……どうなってんだろ、ホントに?!
実は、最近色々と悩み事が尽きなかったのだが、このブログを書きながらキャストの曲を流しているうちに、何だか気分が明るくなってきた気がする。
我ながら単純やなと思うが(笑)、こうやって今でも救いになってくれる音楽って、本当に素晴らしいね。
これからしばらくはブリットポップ期のバンドを聴き返してみようかな。
Walkaway
https://youtu.be/fbYkYKQdL7I
Flying
https://youtu.be/VqcuJ0wHORM
Guiding Star
https://youtu.be/lIIqKSxWH4o
T10/22 13:00-0:00
SPIRITUALIZED(スピリチュアライズド)
台風の影響で本日予定していたことが出来なくなってしまったが、他にやるべきことはいくらでもあるので、今日は1日中部屋に籠り、片っ端から用事を済ませていった。
大変な思いをされている方もいるだろうが、僕のブログを読んで少しでも気分転換できればと思う。
……というわけで、今回はスピリチュアライズド(SPIRITUALIZED)について書いていこう。
最近の、読書中のBGMにしている。
当ブログ内で何度も書いてる通り、僕はサイケデリック大好き人間である(笑)。
(注:サイケデリックミュージック=幻覚・幻聴を想起させる音楽のこと)
80年代のイギリスにスペースメン3というサイケデリックバンドが存在していた。その中心人物の一人がジェイソン・ピアース(“Jスペースマン”とも呼ばれている)で、スペースメン3解散後に彼が結成したのがスピリチュアライズドだ。
(ちなみにスペースメン3にはもう一人の中心人物が在籍していたが、またの機会に書こうと思う)
スピリチュアライズドはジェイソン・ピアース以外のメンバーは固定されておらず、実質的に言うと、彼のソロプロジェクトだ。
僕が初めてこのバンドの音に触れたのは、確か18歳頃だったと記憶している。
80年代以降のロックミュージックに興味を持ち始めた頃で、近所のTSUTAYAにはそれらのCDが沢山置いてあり、片っ端から貪るように聴き漁った。
そこでマイブラの“LOVELESS”なんかも初めて耳にするのだが、その中の1枚にスピリチュアライズドの3rdアルバム“Ladies and gentlemen we are floating in space BP(邦題『宇宙遊泳』)”があり、例に漏れず、これも借りたのだった。
だけど、その頃の僕には“音楽を聴くスキル”がまだまだ不足していたんだろう。
ホーンセクションやストリングスを大々的に取り入れたこのアルバム特有のド派手なアレンジやプロデュースが、どうにも受け入れられなかった。
後にアルバムを購入するも、正直言って何度聴いても良さが分からず、『しんどい』と感じていた。
スピリチュアライズドの魅力に気付き始めたのはそれから何年も経ってからで、2003年に発表された5thアルバム“Amazing Grace”を聴いてからだ。
このアルバムは“静”と“動”の対比が秀逸で、聴いた瞬間『あっ、やっぱり凄いバンドなんだ!!』と感奮(かんぷん)したのを覚えている。
それからは“Ladies and gentlemen ~”を含めた他の作品も聴き返して、いつの間にか自分でも知らないうちにこのバンドを好きになっていた。
そして、決定的だったのが97年のロイヤルアルバートホール公演の模様を収録した2枚組ライヴ盤“Royal Albert Hall October 10 1997 Live”で、数あるライヴアルバムの中でも個人的に“最高の1枚”に入るほど愛聴している。
このライヴ音源を聴いていると、相変わらずド派手なホーンセクションが鳴り響き、大勢のコーラス隊を引き連れているジェイソン・ピアースの姿が脳裏に浮かんでくる。
初期のマーキュリー・レヴやザ・ヴァーヴを好んで聴いている今の僕にはたまらないサイケデリックワールドを縦横無尽に展開して、彼らにも共通する、だけどスピリチュアライズドにしかない異種異様な世界観が存在する。
そして、これがもう、最高に気持ち良いのだ。
音楽って聴く時期やその時の心理状況で感じ方が全然違ってくるし、人生経験を積み重ねることで良さが分かるものもあると僕は思っている。
僕にとってのスピリチュアライズドはそんなバンドの代表格で、一度、彼らの魅力に気付いてからは、音源を再生する度に“別世界”へと連れていってくれる、最強のトリップミュージックのひとつとなっている。
Electricity
https://youtu.be/WYn74HY1KgQ
Electric Mainline(LIVE)
https://youtu.be/6Ugt1aGhoCk
No God Only Religion
https://youtu.be/lE0lBbBNR1Q
Lay Back In The Sun(LIVE)
https://youtu.be/Jv-PhIqERgE
Cop Shoot Cop(LIVE)
https://youtu.be/eC8Uq6KI94g
T10/13 14:00-22:00
Beabadoobee (ビーバドゥービー)
Spotifyで音楽を聴くようになり早9ヶ月、ここ最近は積極的に新しいミュージシャンを再び探すようになっている。
そんな僕が今年に入って一番気に入ってるミュージシャンの1人が今回ご紹介するビーバドゥービー(Beabadoobee)だ。
ドリームポップと呼ばれる音楽をやっているバンドをいくつか聴いてた時に発見したのが彼女で、もう僕の好みにドンピシャな音世界を構築していた。
少し前に紹介したスネイル・メイルも大のお気に入りだけど、このビーバドゥービーことビー・クリスティさんはより夢見心地にさせてくれる。
ロンドンを活動の拠点にしているフィリピン系の女性ということで、髪の毛を赤く染めてた時期はラッシュ(LUSH)のミキちゃんっぽく見えたりした。
(最近は髪を緑に染めてます)
“I Wish I Was Stephen Malkmus(私がスティーヴン・マルクマスだったらいいのに)”という曲もあり、ペイヴメントのボーカルだったスティーヴン・マルクマスのことを曲名にしていたりと、ローファイ(=90年代に流行った気だる~い感じの音楽)から影響を受けてるところもスネイル・メイルさんと似てる気がするが、このビー・クリスティさんの方がよりブリティッシュ寄りな音に聴こえる。
心が荒れ気味な時に聴くと身体の芯から癒やしてくれるような歌声と楽曲。
ノリの良いアップテンポな曲もけっこうあるけど、それらも彼女にかかれば全てドリーミーに仕上げている。
まだ18か19歳らしい。
才能の塊だな。
Disappear
https://music.youtube.com/watch?v=_KU0WhzVJhQ&feature=share
Ceilings
https://music.youtube.com/watch?v=6u0NeT0oiDA&feature=share
She Plays Bass
https://music.youtube.com/watch?v=9wFwPh-KbEY&feature=share
I Wish I Was Stephen Malkmus
https://music.youtube.com/watch?v=oSqZMi0tq-g&feature=share
John Squire's ART WORK 2019
先日、友人であるBさんからジョン・スクワイア(John Squire)の最新のアート作品画像が送られてきた。
その少し前にザ・ストーン・ローゼズ(THE STONE ROSES)が再解散したという情報も入り、『やっぱりな……』と思ったのだが(苦笑)、ジョンはまた音楽を辞めて絵画一本に絞るのかな。
まあ、それも彼らしいと思っているし、僕がジョンのファンであることは変わりないので、これからも応援するつもりだ。
そんな彼の、最新のアートワークがこちら。
↓
↓
↓
……うん、やっぱ好きやわぁ~~、この人。と思ったのである(笑)。
ジョンの今までの作品で一番好きかもしれない。
もちろん、初期のジャクソン・ポロック風の作品も大好きだが、ここ15年ぐらいでやっと他の誰でもない、彼のオリジナル作品を生み出せるようになったように見える。
きっと、ジョンにとってはギターを弾くのも絵を描くことも同じなんだろうという気がする。
先日、ラジオで北海道出身のあるミュージシャンが語っていたんだけど、「ここでは“絵を描く人”、“詩を書く人”、“曲を作る人”なんて境界線が無い」と言われていたのがやけに印象に残り、それを聴いた時、『きっとジョン・スクワイアもこういうタイプなんだろうな』なんて思っていた。
10年ほど前だったか、ベースのマニがインタビューで「ジョンには3人の嫁さんと5人の子供がいる」と発言していたので、ピカソのように世間の常識には囚われない人なんだと感じていた。
(ピカソも6人の奥さんがいたと記憶している)
絵画だけで喰わしていくのは大変だろうし、バンドが再結成した理由のひとつに“金銭的な問題”が間違いなくあっただろうと僕は確信している。
ストーン・ローゼズが再結成した時は3rdアルバムへの期待が膨らむばかりだった。
……が、結局彼らが新しく発表した音源は2016年の“All For One”と“Beautiful Thing”の2曲のみ。
この2曲を聴いてから、僕の周りでもニューアルバムへの期待感が高まっていたのを覚えているが、やはりというか、幻で終わった時のガッカリ感はハンパなものでは無かった。
正直言って、このバンドのことを一時期キライになったほどだし(汗)。
それでも、時間が経てばいつの間にか許してしまっていて、こっちも変に彼らに期待しなくなったというか(笑)。
今回のアート作品を観て、ジョンには好きに生きてほしいと思ったし、不器用な性格の彼だからこそ、僕はジョン・スクワイアという人間に惚れこんだのだろう。
All For One
https://youtu.be/R0XZ9qjMil8
Beautiful Thing
https://youtu.be/lCk34IVVgcc
All For One(LIVE)
https://youtu.be/vLZQ79LizGQ
T9/30 14:30-22:00
Snail Mail(スネイル・メイル)
最近ハマっているのがこのスネイル・メイル(Snail Mail)。
リンジー・ジョーダンという女性のソロプロジェクトになるのかな?バンド名がスネイル・メイルなのか?
実はよく知らないのだが、『ここ数年でデビューしたミュージシャンで良い人いないかな~』と色々聴き漁っていたら、このスネイル・メイルさんにたどり着き、どハマリしてしまった。
2016年にデビューEPを発表して、2018年に1stフルアルバムを出していたとのことで、調べてみたら昨年10月に来日して、大阪にも来ていたらしい。
知ってたら絶対観に行ってたよ(泣)。
そんな後悔させてくれたスネイル・メイルとは、どんな音楽をやっているのか。
デビューアルバムを発表した時点で若干19歳と言われているから、まだ20歳なのか?!
1stアルバム“LUSH”を聴いたら、これがもう全曲良い。
(1stアルバム“LUSH”)
……というか、それ以前に発表したEPも、どの曲も全て“グッとくる”。
僕も今までにいろんな音楽を聴いてきたけど、この人が作る音楽は、ハッキリ言って“捨て曲”が1曲も無い。
それぐらい良い。
シンプルな歌とクリーンなエレキギターの音色、それにドラムとベースという、何のギミックも無い、昔からずっとあるロックな編成。
何の目新しさも無いかもしれないが、彼女の歌と楽曲には時代を超えて心に響いてくるものがある。
熱く歌い上げていないようで、やたらエモーショナルに、ストレートに胸に突き刺さってくるというか。
彼女の歌を聴いていると、“醒めた炎”という感じがする。
そして、それと同時に“懐かしさ”も感じてしまう。
最新の音楽のはずなのに、どこか、遠い昔を思い出させてくれるような、そんな気持ちにさせてくれる。
スネイル・メイルを聴いていると、『“今”という二度と戻ってこない瞬間を、もっと大切にしなきゃ』と思わせてくれる。
もうすぐ2010年代も終わるけれど、こういう新しいミュージシャンの素晴らしい音楽に出合えたら、『ああ~~、2010年代も良かったんだな』なんて思わされるね。
下を向いて生きているより、良い音楽に出合い、たくさんの人達と出会って、いろんな体験をすることで、人生って豊かになるんじゃないかな。
スネイル・メイルさんの音楽を聴いていると、そんなことを考えさせられる。
Pristine
https://youtu.be/s7tnTucP1UM
Heat Wave
https://youtu.be/-d91Qn8QUks
Pristine(LIVE)
https://youtu.be/s5tT-2by-5E
T9/19 8:30-22:00
I MAX映画『ブレードランナー ファイナル・カット』
9月12日(木)、TOHOシネマズなんばにて上映中の映画『ブレードランナー ファイナル・カット』IMAXをKさんと観賞した。
IMAX上映されると知った時、『これは絶対に観なければ!!』と思った。
今から37年前の1982年に公開された『ブレードランナー』。
この映画を観たことが無い方は「レンタルなどで観られる作品を、わざわざ映画館で観るのに意味はあるのか?」なんて思われるだろうが、『ブレードランナー』こそ映画館で、しかもIMAXという大画面と大音響で楽しむべき作品だ。
先ずは『ブレードランナー』をご存知ない方のために、簡単な解説を。
舞台は、2019年(←今年ですよ!)のロサンゼルス。
タイレル社が開発した“レプリカント”と呼ばれるアンドロイドが宇宙の過酷な環境で労働させられていたが、ある時反乱を起こし、5体のレプリカントが地球へやってきた。
そのレプリカント達を処理するため、主人公のデッカード(ハリソン・フォード)が活躍するという話。
今回、観賞したのを含めて『ブレードランナー』は3~4回観たことになるが、また新たな衝撃と感動が押し寄せてきた。
アドベンチャーゲームばりに探偵の要素あり、アクションシーンあり、ラブロマンスあり、ヒューマンドラマありと、ひとつの鍋に片っ端からいろんな素材をブチ込んでいるような作品だ。
しかも、それらが全て“近未来の世界”で描かれている。
こう書いただけだと「他の映画にも、そんなのいくらでもある」と思われるだろうが、『ブレードランナー』が未だにカルト的な人気があるのは、あの世界観に他ならない。
監督のリドリー・スコットはもちろん、イメージデザインを担当したシド・ミードが創り出した世界は、今観ても全然古臭さを感じない。
ヴァンゲリスの音楽も最高だし、今回、映画館で観て『完璧だ!』と思わされた。
そして、レプリカントのリーダーであるロイ・バッティを演じたルトガー・ハウアーさんが今年7月に逝去されたとニュースで知ったが、改めて観てホント強烈なインパクトを残してくれている。
レプリカントの寿命はたったの4年。
誕生してから数年の間に感情が芽生えるという。
身体能力は人間よりもズバ抜けて、知能も優れている。
だけど、彼らは宇宙での貴重な労働力として、過酷な状況で働かされていて、それを事あるごとに人間に訴えかける。
今回、久々に観賞して、「どうせ映画の話だろ」という訳にはいかないと僕は感じた。
レプリカント達が死への恐怖に怯え、どうにかして自分達が少しでも長く生きられるようにと必死になっている姿や、仲間が死んで泣き叫び、苦しみ、哀しみ、怒りを露にしている姿は、「これって、人間以上に人間らしいんじゃないか」と感じてしまった。
一人のレプリカントが人間社会に潜り込んで働いてるシーンがあるが、彼らも“人”への憧れがあったんだろうし、寿命などの細かなことを除けば“人間”と何も変わらない。
どっちかというと、映画に出てくる“人間”の方が、より無表情で、無感情のようにも見えてしまった。
初めて観賞した時は何となく画面を観ていただけだったし、その後も世界観が好きで観ていた感じだったが、今回やっと深いところまで理解できたような気がした。
難しい内容だし、一度観ただけでは何が何だか分からないかもしれないが、映像や世界観だけでなく、ずっと語り継がれるだけの魅力がある作品だと改めて感じた。
IMAX『ファイナル・カット』予告編
https://youtu.be/UNILYK8zIfg
End Titles
https://youtu.be/wQMwfoXg5JE
Love Theme
https://youtu.be/WWS747M7UnQ
Blade Runner Blues
https://youtu.be/RScZrvTebeA
Rachel's Song
https://youtu.be/H_JbhI7fk0g
T9/16 14:30-22:00
The Japanese House live at UMEDA CLUB QUATTRO(2019.9.4)
2019年9月4日(水)、梅田クアトロにてザ・ジャパニーズ・ハウス(The Japanese House)の大阪公演に行ってきた。
ジャパニーズ・ハウスはロンドンを拠点に活動をしている女性シンガーソングライターのアンバー・ベインという人のソロプロジェクトで、今年デビューアルバムを出したばかりの新人アーティストだ。
昔は毎年のようにデビューする新人ミュージシャンで一人でもお気に入りを見つけていたものだが、ここ数年は新しいミュージシャンをほとんど追っかけなくなっていた。
今年でもう2010年代が終わるんだからな~。2000年初頭にデビューしたストロークスやヴァインズなんかも既に20年近く前になると思うと、何とも時の流れは早いもんだと実感してしまう。
ちなみに、ここ数年では個人的にウルフ・アリスが一番のお気に入りで、彼らと同じダーティー・ヒット・レーベルからデビューしたのがこのジャパニーズ・ハウスさんだ。
今回は彼女の初来日公演を、友人のBさんと行った時のレビュー。
予定時刻を少し過ぎた19時15分頃にメンバーが登場。
ジャパニーズ・ハウスことアンバー・ベイン(ボーカル&ギター)の他に、ドラム、ベース、キーボードのバンド編成。
アンバー・ベインさんは左利きで、ジミ・ヘンドリックスのように右用のストラトキャスターを左に持ち替えて弾いていた。
ストラトの特徴を生かした音で、クリーンなギターサウンドが会場内を包み込む。
いかにも2000年以降の音といった感じで、ビーチ・ハウスやライ、それにザ・XXなどと共通する心地好さがある。
ドリームポップにも通ずる彼女の歌と曲調で、1曲目から観客は早くも酩酊している。
……が、モニターの返しが悪いのか、アンバーさんが曲の途中で演奏をストップさせた。
皆「えっ?!」となってしまったが、バンドも観客も気を取り直して2曲目へ突入。
しかし、ここでもまた直ぐにアンバーさんは演奏を止めたため、拍手を送る人達もいたが、正直言って僕は何だか拍子抜けしてしまった。
自分たちの音が聴こえにくかったのか、アンバーさんは人一倍“音”に拘るミュージシャンなのか、それは僕には分からない。
だけど、ライヴという場でやるからにはどんなに劣悪な環境だったとしても、お客さんを相手にして演奏しているというのを忘れちゃいけないのではないか。
一度なら『しょうがない』と思えるかもしれないが、2曲続けてこれは興醒めするよ。
しかも、冒頭の2曲だからね。聴いてる側は気持ち良くなっていたんだから、勢いで乗りきってほしかったな。
プロで初っぱなからこれだけ躓いたライヴは初めてだったが、その後は順調に進行していった。
透明感がありながらもほんの少し濁りのある彼女の歌声は、優しいポップな曲調と相まって、聴いていてとても気持ちが良い。
何気にギターも上手くて、味のあるギターソロも随所に聴かせてくれたが、あくまで曲の“味付け”程度に抑えていた。
僕としてはもっと彼女のギターを前面に押し出した楽曲も聴いてみたいと思ったので、これからどう化けていくかも楽しみだと思った。
長髪のブロンドヘアー、それに左でギターを弾いている姿を観ていると、たまにニルヴァーナのカート・コバーンっぽく見えたりもした。
アンコール無しの約1時間でライヴ終了。
プロのワンマンで1時間のライヴは初だったが、同じような雰囲気の曲が多いため、これが2時間とかだと間延びしそうだったので、1時間でちょうど良い感じだった。
あと、アンコールをやらないってのも良いね。
ほとんどのライヴでアンコールがお約束になってるのはどうだかな~~、といつも思っていたので、今回のシンプルなステージで展開していった彼女のライヴは潔さがあったな。
短い時間でトラブルがあったりとハラハラさせてくれたが、夢心地な気分にさせてくれたザ・ジャパニーズ・ハウスことアンバー・ベインさん。
これからどうなっていくか、非常に楽しみなミュージシャンだ。
You Seemed So Happy(LIVE)
https://youtu.be/7ZP2SqUpgec
Maybe You're The Reason
https://youtu.be/dEzYD4ZielY
Faraway
https://youtu.be/0I9wnh80T9A
T9/13 20:00-23:00
映画『ロケットマン』
2019年8月30日(金)、エルトン・ジョン(Elton John)の半生を描いた映画『ロケットマン』を観賞した。
ということで、今回は映画の感想と、ついでに僕がエルトン・ジョンを知った経緯について語りたいと思う。
エルトンの音楽を初めて聴いたのは、アメリカのテレビ番組『サタデー・ナイト・ライブ』でのスタジオ演奏だった。
『ポール&チェイン』という曲をやっていて、多分、85年辺りの映像だったと思う。
ポップな曲調で軽快に歌い、最後の方でエルトンが足でピアノを叩く仕草が印象に残っていた。
その後、毎週のように通っていたレコード屋の店長とエルトンの話になり、
「エルトン・ジョンは作詞家の人とコンビを組んで名曲をいっぱい生み出してたんやけど、途中でいちど仲が悪くなってコンビを解消してな~。そっからのエルトンはヒット曲にも恵まれんで、同じ作詞家に戻ってきてもらってからまた良い曲を作っとんねん、これが」
と、その仙人のような風貌をした店長さんは語っていたのだった(笑)。
エルトンの楽曲に関しては前述の『ポール&チェイン』と、映画『あの頃ペニー・レインと』の劇中で歌われていた“Tiny Dancer”が僕の中で一番印象に残っている。
だけど、その2曲ぐらいしかまともに聴いておらず、2枚組のベストアルバムも所有してはいたものの、流し聴きしていた程度だった。
あと、何年も前にエルトンの伝記を読んだりもしたが、それでも彼にのめり込むことはなかった。
ただ、最近の彼の写真を見ていると、昔のような派手さは無く、自然体でとても良い顔をしていると感じていた。
そんな、ほとんどエルトン・ジョンにハマらなかった僕だが、今回の映画を観たら彼の魅力に気付けるんじゃないかという気が、何となくだけどしていた。
昨年に公開された『ボヘミアン・ラプソディ』みたいに、映画鑑賞後に曲を聴くと印象が変わっていたような、ミュージシャンの伝記映画ってそういう魅力を伝えてくれるんじゃないかという期待感があったからだ。
結果的に『ロケットマン』は、『ボヘミアン・ラプソディ』と双璧を成すほどの傑作映画に仕上がっていると僕は感じた。
何の予備知識も無く観賞したが、所々ミュージカルが挿入されテンポ良く物語が展開していったので、2時間があっという間に過ぎていた。
正直、スタッフロールが流れた時には『えっ?!もう終わり?もっと先を観たい!!』と思ったほどだ。
ミュージカルの演出も超ド派手で、エルトンの名曲に合わせて全ての登場人物や舞台までもフル活用し“エルトン・ジョンという人間”を演出していたのは、今までに観たことが無いエンターテイメント作品だった。
クイーンのフレディ・マーキュリーを描いた『ボヘミアン・ラプソディ』とはまた一味違う演出やテンポだけど、それがかえって良かったんだと思う。
エルトン・ジョン役を務めた主演のタロン・エガートン自身の声で全曲歌っていて、これが聴いてて何の違和感も無い。めちゃくちゃ歌上手いです、ハイ。
ストーリーの流れ自体は在り来たりな“ロックスターの孤独、転落から復活”に見えるかもしれないが、それでもエルトン・ジョンにしかない生き様が描かれているし、この映画を観ることで変に彼を神格化するわけでも無く、ひとりの人間としての弱い部分をさらけ出していて、それが一番心に残った。
あと、劇中で効果的に使用される楽曲のおかげで、やはり鑑賞後に“聴き方”が180度変わってしまったね。
ミュージシャンの伝記映画としても、エンターテイメントとしても超一級品の作品に仕上がっている。
100点満点中100点だな、うむ。
超オススメ。
Tiny Dancer
https://youtu.be/yYcyacLRPNs
Saturday Night's Alright (For Fighting)
https://youtu.be/NagnbRHdh-0
Roketman
https://youtu.be/DtVBCG6ThDk
NOMART “30th - Miracle vol.2 / On the Wall”オープニングパーティー
2019年8月24日(土)、大阪市内にあるギャラリーノマル(Gallery Nomart)にて行われたノマル30周年記念イベント。
“Miracle vol.2”と題された今回のオープニングパーティーで感じたことを書き綴っていく。
会場に入ると、過去30年間に発表された各作家の作品が壁一面に、所狭しと並んでいる。
そして、招待された多くの人、人、人……。
あまりの眩(まばゆ)さに終始圧倒されっぱなしで、まるでお伽(とぎ)の国のような非現実的な空間がそこに広がっていた。
一気に30年もの長い歴史を“魅せられた”ようだった。
地球や宇宙の歴史からすると、人間の一生なんて、ほんの一瞬。
だけど、人が積み重ねていく30年という年月は、果てしなく長い道程だ。
展示されている作品群だけでなく、この日集まった人たちとの“繋がり”がノマルという歴史の全てを物語っていた。
食事は高槻市にあるFOR THE TABLEというお店の提供で、味はもちろん、見た目も華やかだった!
オーナーの林聡さんとアーティストの方々。
パーティー中に行われた即興ライヴの模様。.es(ドットエス)のsaraさんと橋本孝之さん、それに詩人/美術評論家の建畠晢さんによるポエトリー・リーディングを展開。
林さんとノマルスタッフの皆さん。
手作りの“仮面ライダーバッジ”を身に付けている!(笑)
左から、1年ぶりに再会した台湾人作家のチャンさん、この日大活躍してくれたkikiさん、音楽誌などで執筆をされているキノシタさん、そして僕。
ノマルへ来る度に毎回ものすごい刺激を受けているが、この夜の出来事は「グワーーーッ!!」と脳天を直撃し、打ちのめされてしまった。
たった1日の出来事だったはずなのに、10年分ぐらいの体験をした気分だ。
パーティー中やこの後に参加させて頂いた二次会でも、僕はたくさんの人達と話しながら様々な思いを巡らせていた。
“続ける”ってことがどれだけ大変なのかを考えさせられたと同時に、好きなことを生業にするというのは、生半可な気持ちでは出来るわけがない。
オーナーの林さんや作家さん達の作品を観ていて、僕はそう感じていた。
実は、今回のブログはこのギャラリーノマル内で書いている。
一度、この空間で各アーティストの作品を肌で感じながら書いてみたいという衝動に駆られたためだ。
そこには、30年という途方もない時間の流れを感じると共に、作品を発表した作家さん達だけでなく、林さんをはじめとするスタッフの方々、それにアートが大好きなファンの人達が作り上げてきた歴史が、今もここに刻まれている。
.es LIVE
2012年11月24日
https://youtu.be/gaJCXmIKGig
2011年4月23日
https://youtu.be/kJvVFy-X92o
T9/2 18:30-0:00