Rolling Stones / Goats Head Soup(1973)
【“ストーンズ流ワールドミュージック”を堪能できる1枚】
(邦題『山羊の頭のスープ』)
一般のロックファンからは『“Angie”が収録されているアルバム』という認識しかされていない感があるし、ストーンズを好きという人でもそう思っているリスナーも実際にいてた。
確かに“Angie”はストーンズ最大のヒットバラードで間違いないし名曲であるのに変わりないけれど、このアルバムはそれだけで終わらず個人的には“ストーンズ流ワールドミュージック”を堪能できる1枚だと思っている。
M1“Dancing With Mr.D”が黒魔術的であまりにクセのある楽曲なのでとっつきにくい印象があるが、M3のキース・リチャーズのリードボーカルなんかは“じっくり聴かせてくれる曲”だし、M4やM6、それにM10はストーンズらしさが出ている格好いいナンバーだ。それ以外の曲は民族楽器を仕様したりと前作『メインストリートのならず者』までになかったタイプだし、聴き込めばまた他のアルバムとは一味違ったストーンズを楽しめるはずだ。
そんな僕の一番のお気に入りは大ヒットした“Angie”ではなく、M8“Winter”だ。この曲を素通りしてしまっている人もいるみたいだけど、本当に勿体無いと思ってしまう程の名曲だ。ミック・ジャガーの哀愁あるボーカルと“切なくなる泣きのギター”を披露しているミック・テイラー、それに後半のストリングスの入り方も完璧で、タイトル通り“冷たい冬”を感じさせてくれる。個人的に“Wild Horses”、“Let It Loose”、“Memory Motel”、“Worried About You”等と並ぶ程の名曲だと思っている。ストーンズにはライヴではほとんどやらない本当に良いスローナンバーが沢山あって、“Winter”もちゃんと聴けば絶対に気に入るはずなので、『このアルバムは苦手』と思っている方もCDラックから取り出してもう一度じっくり聴き直してほしいです。
- アーティスト: Rolling Stones
- 出版社/メーカー: Umvd Labels
- 発売日: 2009/05/05
- メディア: CD
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