The GO! Team(ザ・ゴー!チーム)
店頭でCDやレコードのジャケットアートに惹かれて購入してしまう、いわゆる“ジャケ買い”をされた経験って音楽好きの方なら誰にでもあると思うけど、店内で流れているBGMを気に入ってその盤を購入する人はあんまりいてないんじゃないかな。
ジャケ買いならぬ“店内BGM買い”とでも言ったらいいのか分からないが、僕はそんな経験がけっこうあったりして、そのひとつに今回ご紹介するThe GO! Team(ザ・ゴー!チーム)が存在する。
つい先日、梅田にあるディスクユニオンへ行くとコクトー・ツインズのアルバム“Heaven Or Las Vegas”がずっと流れていたので嬉しくなり、その時に『ああ……もし、コクトー・ツインズを知らなくて今こうやって店内で流れているのを聴いたとしたら、どんな風に感じていたんだろうな』なんてことをふと思ってしまった。
たまに好きな音楽の記憶を無くして、もう一度初めて聴いた時の衝撃や感動を体験できたらなぁ……なんて考えてしまう時がある。
タワレコはもちろん、個人経営の中古レコード店などで流れている音楽って本当にセンスが良くて、それもあるから居心地が良すぎてついつい長時間居座ってしまう。こういうことって某ブックオフや某TSUTAYAじゃ無いからね。
(いや、“某”いらねぇっつ~~の!笑)
1年ほど前にこのディスクユニオンでひたすらCDを物色していた時にザ・ゴー!チームのテンションアゲアゲな明るい曲がずっと流れていて、陳列されたCDを眺めながらも耳はずっと音に釘付けになっていた。
そして、ある曲を聴いた瞬間、いてもたってもいられなくなり、我慢できずにレジに居る店員さんに「今流れてる曲って誰なんですか?」と聞くと、ゴー!チームの2ndアルバムだと教えてくれ、見たらちゃんとアルバムと“Now Playing”という札が付けて置かれていた。
(2nd“Rolling Blackouts”)
その場で購入を決めて帰宅後にじっくり聴いてみると、基本的にテンション高めのボーカルと曲調なんだけど、それでも他のバンドとは一味違うものがあった。
一聴するとアメフトみたいなスポーツの応援ソングに使用されそうな曲に聴こえるのに、ただアゲアゲで終わらずメロディーラインがしっかりしているところはこのゴー!チームにもちゃんと“UKバンドらしさ”があるんだと聴いてるうちに気が付いた。
インストゥルメンタル(歌無し)もあったりして壮大な風景を感じさせたりと映画に使用されても良い楽曲ばかりで、このアルバムを元にした映画を作っても面白いんじゃないかと思ったほどだ。
そして、僕がこのアルバムを買う決め手になった曲“Buy Nothing Day”をはじめ、本当にアルバム全体のクオリティーが高い。
半年ほど前に今度は1stアルバムを購入したんだけど、何故か今までずっと置いたままにしていて、昨日やっと聴き、これがまた最高だった。
(1st“Thubder, Lightning, Strike”)
ゴー!チームはエジプト人とナイジェリア人のハーフの女性ボーカルがいたり、日系人(?)がいたりと多国籍なグループで、音楽性もホント“何でもアリ”な感じだ。
何でもありでアルバムを聴いてたら相当いろんなバックグラウンドがあるのも分かるんだけど、ゴチャゴチャにならず完全に“自分達のサウンド”に昇華しているのが本当に凄い。
“ミクスチャー”というジャンルの音楽が存在するけど、このザ・ゴー!チームこそミクスチャーという言葉が一番しっくりくるんじゃないかなと感じている。
う~~む……バンド名はずっと前から知ってたのに、なぜスルーしてきたんだろう?!と今更ながら後悔している(汗)。
ザ・ゴー!チームを聴きながら晴れた空の下を歩きたくなったな。
きっとそれだけでハッピーになれる音楽だからね。
Buy Nothing Day
https://youtu.be/fQ4f_lgdYz8
Ladyflash
https://youtu.be/iBgbvv6De3I
Huddle Flash (Kevin Shields -v- The Go! Team)
https://youtu.be/DT6qhi2dMJw