22-20s / 22-20s(2004)
さっき、ふと22-20s(トゥエンティー・ツー・トゥエンティーズ)のことを思い出したので、久しぶりに聴いている。
このバンドは21世紀に登場した“新世代ブルースロックバンド”で、そんな音楽をやってる連中なんて今の世の中には腐るほど居てるが、22-20sの1stアルバムは超お勧めの1枚だ。
22-20sのメンバーは60年代のブルースロック……とりわけエリック・クラプトン率いるバンド“クリーム”から影響を受けたと言われていて、音を聴いてもクリームやジミ・ヘンドリックスなどの影がチラつくので、“あの時代”の音楽が好きな人ならとりあえず聴いていただけたらと思う。
クリームが好きな人には悪いが、個人的にはこの22-20sの方が楽曲も演奏力も遥かに凄いんじゃないかと感じている。
……というのも、彼らが“過去の遺産”を自分たちなりに消化して、持てる力を最大限にまで昇華させた、渾身の一作だと言えるからだ。
このアルバムが放つ“熱量”は凄まじく、M1“Devil In Me”から、曲名通りまさに“悪魔が乗り移った”ような、地獄の業火に焼けただれたような鬼気迫るグルーヴで押し寄せてくる演奏は圧倒的すぎる。
グチャグチャでドロドロの、黒く渦巻くブルース。
大袈裟な表現だけど、このアルバムには“悪魔が乗り移っている”という表現がピッタリくるのかもしれない。
ひょっとしたら、100年近く前のアメリカで鳴らされていた“音楽の父”ロバート・ジョンソンの演奏を聴いた人達もこんな感覚に陥ってたんじゃないかな、なんて本気で考えてしまうことがあるほどだ。
激しいブルースロックだけでなく、牧歌的なカントリー調の楽曲も文句無しに素晴らしい。
間違いなく、名盤。
ただ、バンドはデビューしてから3年間ずっとツアー生活に明け暮れたせいで疲弊し、あっさり解散してしまった。
その後、何年か経ってから再結成しニューアルバムも発表してるが、2nd以降は未聴なのでまた聴いていこうと思っている。
あっさりと解散されたら、どうしても熱が冷めてしまうからなぁ……。
今もやってるなら、一度はライヴを観てみたいな。
あと、この年の日本公演を収録したアルバム“Live In Japan”も発売されていて、これもめちゃくちゃ凄いので、「ブルースロックとは何ぞや?!」と思った方は一度聴いてみてほしい。そこには、超絶かっこいい、血管がブチ切れんばかりの演奏が収められているからだ。
「最近の音楽なんて聴く気にもならん」と口癖のように言ってるオールドロック好きな方はもちろん、「ブルースってどんなの?」と思われている方にも必聴のバンドだ。
Devil In Me
https://youtu.be/qoo7dfqewpg
22 Days
https://youtu.be/KFXhD5Y_Q90
Friends
https://youtu.be/n46F99Pun-w
Devil In Me(LIVE)
https://youtu.be/ChLoLD62tpY
- アーティスト: 22-20s,マーティン・トリンブル
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2004/08/25
- メディア: CD
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