CAST live at 心斎橋soma(2019.10.18)
2019年10月18日(金)、大阪は心斎橋soma(ソーマ)にて行われたキャスト(CAST)のライヴ。
友人Bさんに誘われ、一緒に行ってきた。
(いつもありがとう!)
先ずは、キャストについての簡単な説明を。
90年代初頭のイギリスでデビューしたザ・ラーズ(THE La's)のベーシストだったジョン・パワーという人が、解散後にベースからギターに換え、自らがボーカルを取るようになったのがこのキャストというバンドだ。
……が、僕はキャストといえば1曲ぐらいしかまともに聴いたことが無かったので、ライヴへ行くと決定してから少し聴いた程度だった。
ちなみに、いつもはライヴへ行く日はそのバンドの曲を聴いて会場へ向かうのだが、この日に限ってはピンク・フロイド関連の楽曲ばかり聴いていたのである(汗)。
そんなわけで、“元ラーズのベーシストが結成したバンド”ぐらいにしか認識してない僕の目には、彼らがどう映ったのか。感じたままに書き記していく。
19時半過ぎにメンバーが登場し、ライヴスタート。
初っ端から思いっきり“90年代の王道UKロック”な音を出し、ひたすらキャッチーなギターリフが響き渡る。
ジョン・パワーの歌声も伸びやかでよく通る。
ラーズのボーカルだったリー・メイヴァースの癖のある声とは正反対だと感じた。
個性的なのは間違いなくリー・メイヴァースだけど、聴きやすいのは圧倒的にジョン・パワーの声だな。
キャストがデビューした90年代半ばの英国ロックといえば“ブリットポップ”全盛期で、このバンドの音を一聴しただけでも、「あの時代の音だ」というのが分かる。
ライヴを観ていて感じたのは、『あの時代の音作りを決定づけたのは、紛れもなくオアシスだな』と思った。
僕はリアルタイムでその時代の音楽に触れてないので偉そうなことを言うつもりは無いが、後追いで聴いても、『80年代と90年代で、何でこんなに音が違うんだろう?』と、自分なりに考えながら聴いてきた。
80年代のイギリスのバンドってザ・スミスやジーザス&メリー・チェインのような、陰鬱で影のあるバンドが多かった(勿論、この時代のバンドも大好きだ)分、その反動でポップな明るい音楽が出てきたんじゃないのかな……と思っている。
暗い曲や悲しい曲を聴いて共感し、魂が浄化されていくことってある。
だけど、“キャッチーでノリの良い楽曲を、深く考え込まずに楽しむ”ってのも、音楽のひとつの在り方なんだという当たり前のことを、このキャストのライヴを観ていて思い出した気がする。
それと、このブリットポップ期に全盛を極めた人達って、ホント良いバンドが多かったんだなと感じた。
バンドの演奏に合わせるようにフロアーも盛り上がり、自然と身体がノッてくる。
僕はキャストに関しては“Walkaway”という曲しか知らなかったが、他にも本当に良い曲がたくさんあり、ライブハウスを完全にダンスフロアー化していた。
その様子を観ていると、90年前後のマンチェスターシーンの良い部分を受け継いだのも分かる。
キャストがデビューしたこの時代の音楽を聴いてると、彼らは60年代のビートルズやローリング・ストーンズ、フー、キンクスなどを子守唄代わりに聴き、70年代のツェッペリンやディープ・パープルをはじめとするハードロックを通過し、10歳頃にはパンクが誕生し、更に80年代ニューウェーブやインディーロックに影響を受けてきた世代なんだな、と思った。
その間にはピンク・フロイドなどのブログレッシブロックがあり、シューゲイザーまで誕生して……どうなってんだろ、ホントに?!
実は、最近色々と悩み事が尽きなかったのだが、このブログを書きながらキャストの曲を流しているうちに、何だか気分が明るくなってきた気がする。
我ながら単純やなと思うが(笑)、こうやって今でも救いになってくれる音楽って、本当に素晴らしいね。
これからしばらくはブリットポップ期のバンドを聴き返してみようかな。
Walkaway
https://youtu.be/fbYkYKQdL7I
Flying
https://youtu.be/VqcuJ0wHORM
Guiding Star
https://youtu.be/lIIqKSxWH4o
T10/22 13:00-0:00