Buddy Guy / LIVE AT LEGENDS (2012)
先日観たライドの大阪公演終了後、ある人から「ブログ書かれてるんですね」と話しかけられ、「“シューゲさん”という名前だったら、やっぱり90年代以降の音楽を聴いてるんですか?」と質問された。
確かに当ブログ内でも90年代以降の音楽を紹介していることが多い気もするが、「古いのも含めて色々聴いてます」と答えた。
巷で知れ渡っているロックやポップミュージックってビートルズ以降……つまり60年代以降の音楽が主流になっているけど、僕はそれ以前の音楽も聴いている。
“それ以前”というのはビートルズやローリング・ストーンズなどに影響を与えた黒人音楽で、今でも思い出しては聴くことがある。
僕はストーンズからロックを聴き始めたので、彼らのルーツになっている黒人ブルースは高校生の頃から一応は聴いていた。
……が、彼らが敬愛するマディ・ウォーターズやロバート・ジョンソンといったミュージシャンの奏でる音楽というのは、当時の僕にはあまりにも敷居が高過ぎて、何度聴いても良さが分からなかった。
今では普通に聴いてはいるが、特別好きとまではいかず、言うなれば“現存する音楽のルーツを知るため”という目的で聴いてる部分が大きいんだと思う。
それでも、ルーツミュージックを聴いてきて自分なりに感じるものがあって、そんな中でもお気に入りのミュージシャンやアルバムも存在している。
その中の1枚が今回ご紹介するバディ・ガイ(Buddy Guy)のライヴアルバム“LIVE AT LEGENDS”だ。
正確に言うとバディ・ガイのデビューは67年になるが、1938年生まれの彼は50年代から活躍していたとのことで、この“LIVE AT LEGENDS”は2012年に発表されたもの。
このアルバムの最大の特長は、古い黒人ブルースマン達に共通する“取っ付きにくさ”が無いことだ。
ジミ・ヘンドリックスやクリーム時代のエリック・クラプトン、現代でいうならジョン・メイヤーなどの“エレキギター弾きまくりブルース”が好きな人は絶対に気に入るはずだ。
実際、このライヴ盤でもジミヘンやクリームの楽曲をカバーしているし、気難しい印象を与えがちなブルースの世界に入りやすくしてくれているような印象を受ける。
バディ・ガイの演奏は歌いながら同時にギターソロも絡ませるスタイルで、とにかくひたすら聴きやすくしている。
聴きやすい音楽って軽くてすぐに飽きるものが多いが、このアルバムは彼独特の味があり、全編に渡ってノリが良く、時には哀愁を帯びたサウンドが広がっている。
あと、映像を観ると、水玉模様のシャツを着たりギターも水玉模様だったりと、この人はすごくオシャレに気を遣っているのも分かるし、何より楽しそうに見えるのが良いね。
バディ・ガイのような“生ける伝説”は、今あるロックミュージックがどうやって誕生したのかを知る良いキッカケになるだろうし、僕の中でこのアルバムは教科書的な存在のひとつとなっている。
Best Damn Fool (LIVE)
https://youtu.be/K6KmQz2WvTA
Skin Deep (2018)
https://youtu.be/OtU9xCbVY6I
Voodoo Chile / Sunshine Of Your Love (LIVE)
https://youtu.be/asarJ1M1JI4
ALIVE?