シューゲさんのまったり音楽日記

洋楽中心に1記事につき3〜5分程度で読める内容にしているので、気になったミュージシャンがいれば添付してある音源をご視聴頂けたら幸いです。

RADIOHEAD (レディオヘッド)

今回はイギリスのレディオヘッド(RADIOHEAD)について書き綴る。


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イギリスのみならず世界の音楽シーンに多大な影響を与え続けているレディオヘッド

勿論、僕も聴いてはいたのだが、彼らを特別好きになったことは今までに一度も無かった。


97年発表の3rd“OK COMPUTER”でその存在を知り、1stから3rdまでの3枚のアルバムをまとめて聴くも、どうにもこのインテリっぽさが当時は受け入れられず、もっとストレートな熱い音楽こそがロックだと思っていたので、音楽誌がこぞって“90年代を代表するロックバンド”と紹介しているのも理解できなかった。

そうはいっても分からないままだとせっかくCDを購入したこっちの気も済まないため、我慢して何度もリピートしているうちに、いくつかの楽曲は好んで聴くようになった。

それが2nd“THE BENDS”収録の“High And Dry”と3rdの“Subterranean Homesick Alien”で、この2曲だけが唯一まともに『良い』と思えたレディオヘッドの楽曲だった。


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(2nd“THE BENDS”)


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(3rd“OK COMPUTER”)


このバンドの代表曲である1st収録の“Creep”にも特に思い入れは無く、全体的に“鬱”な空気が支配している音楽性も当時は苦手で、メディアや世間が絶賛しているのを耳にする度に『それだけ世界は病んでるのかな』と感じていたし、もっと言えば、これほど難しい音楽が大勢のリスナーに支持されていることに違和感を覚えていた。

(ちなみに“Pop Is Dead”という初期の楽曲はお気に入りのひとつだったが、この曲は評価が低いのか?
ボーカルのトム・ヨークが棺桶に入ってメンバーに運ばれながら歌うという、今では考えられないお茶目なレディヘを観られる貴重なPVも制作されているはずなのに、You Tubeに無い……)




『こんな一般大衆受けしない音楽が世界中のリスナーに絶賛されるのなら、もっとマイナーな音楽をやっているバンド勢も評価されて表舞台へ出てきてもおかしくないはずなのに、何故そうならないんだろう?』と不思議でしょうがなかった。

僕は世間の評価に出来る限り左右されないよう心掛けているし、自分が好きじゃないからという理由だけで評価されているミュージシャンを否定するつもりも無いし、周りの音楽ファンが何を好んで聴いているかも『好みなんて人それぞれ違うから』と思っているので気にしないようにしている。

それでも、やはりレディオヘッドに関しては『皆、本当にこのバンドの音楽が好きなのかな?』と長い間疑いの目を向けていたのも事実だ。




そんな僕でも2000年発表の4th“KID A”以降のアルバムは、『なんだか分からないけど、何故か印象に残る作品』と感じ、それからは世間から一歩離れた所からこのバンドの動向を追っていたような気がする。


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(4th“KID A”)


昔は全然好きになれなかった音楽でも、いつかその良さが理解できるようになりたいと心のどこかで思っていて、それがずっと残っていたりする。レディオヘッドの音楽も正にそうで、数年置きに新譜が出る度に過去作品を聴き返したりしていた。


そして、長い年月を掛けて抵抗が無くなり普通に聴けるようにはなったが、それでも絶賛するほど好きにはなれず、世間とのズレを感じてもどかしさがあった。



ただ、僕は雑食性で同じようなタイプの音楽ばかり聴いていると他の刺激が欲しくなり、時にはロックを離れてジャズやヒーリングミュージック、それにクラシックばかりを聴く時期もあり、世の中にあるいろんなジャンルの音楽を聴いてるうちに段々とレディオヘッドの凄さが分かっていったように思う。




そんなわけで、僕がレディオヘッドの本当の良さに気付いたのはつい最近で、それはロックだけ聴いていてもこのバンドの良さは分からないんじゃないかな、と感じている。

ボーカルのトム・ヨークやギターのジョニー・グリーンウッドが話題になりがちだが、ドラムのフィル・セルウェイがかなり個性的なフレーズを叩いているのがやけに印象に残り、それもジャズドラマーのアート・ブレイキーなんかとフィーリングが近いように感じ、聴けば聴くほどロックの枠には収まりきらない多種多様さに驚嘆する。



レディオヘッドのファンがどんな思いで彼らの音楽に親しみを感じているのか、それも人それぞれだし、中には最初聴いた瞬間から虜になった人達も沢山いるはずなので、僕の考えが全てだなんて勿論思ってはいないが、少なくとも僕はかなり遠回りしないと到底理解できない音楽だった。


今になってこのバンドのライヴもやはり一度は観ておくべきだったと痛感しているし、コロナ収束後、もしまた来日することがあれば、その時は是非ともあの難解な音楽を生で体感してみたいと思う。













Pop Is Dead (LIVE)
https://youtu.be/kplZmyqwVF8


High And Dry
https://youtu.be/7qFfFVSerQo


Subterranean Homesick Alien
https://youtu.be/f-Eu5ZvcLb0


Everything In Its Right Place
https://youtu.be/NUnXxh5U25Y


Bodysnatchers (LIVE)
https://youtu.be/-GRi3eHXDYc


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