Billy Idol / The Very Best Of Billy Idol : Idolize Yourself (2008)
今回は、先月後半によく聴いていたビリー・アイドル(Billy Idol)のベストアルバムについて書き綴る。
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(このファッキューでサノバビッチな佇まい……イカシてるぜ!)
初めて僕がビリー・アイドルを知ったのはキアヌ・リーブス主演の映画『スピード』だった。
エンディングで流れた彼の楽曲“Speed”を聴いた時、『カッコイイ曲だな』と思ったのを覚えている。
ただ、その頃はまだ本格的に洋楽を聴く前の話で、映画に使用された楽曲名と、歌っているのが“ビリー・アイドル”という名前なんだ、と思った程度だった。
『自分の名前に“アイドル”と付けるなんて、変な感じだな』と思ったものだ。
そして、洋楽を聴き初めてから高校の図書室に置いてあった森脇美貴夫さんの著書『イギリスのパンク/ニューウェイヴ史』を喰い入るように熟読し、そこでビリー・アイドルが“ジェネレーションX”というバンドでデビューしたことを知った。
(余談だが、よくこんなマニアックな本が学校の図書室に置いてあったものだ…笑)
それからの僕はビリー・アイドルにどハマリした……わけでは全くない。
寧ろ、当時はセックス・ピストルズ以外のロンドンパンクを殆ど敬遠していたため、ビリー・アイドルはおろかジェネレーションXも聴いていなかった。
その後、だいぶ年月が過ぎてから彼のソロアルバム『サイバーパンク』とバンド時代のベスト盤だけは購入したのだが、『とりあえず聴いとくか』程度でサラッと流した感じで終わったのだ。
ジェネレーションXにもビリー・アイドルにも特別な思い入れがなかったのだが、つい最近になり、ふと思い出したことがあった。
それは、大好きな漫画『ろくでなしBLUES』で、主人公の前田太尊のライバルである原田成吉の入場曲が『モニー・モニー』という曲で、『あれって誰の曲だったんだろう?』と気になって調べてみたら、ビリー・アイドルだったというわけだ。
(注:『モニー・モニー』はカバー曲とのこと)
……で、『ああ、ビリー・アイドルだったのか!そういやこの人、確か“スピード”の主題歌も歌ってたよな。ちゃんと聴いてみるか』となり、Spotifyで彼のベストアルバムを聴いてみると、気付いたらいつの間にかヘヴィロテしてしまっていたのである(笑)。
昔から写真を見ては『ルックスの良い人だな』と思ってはいたが、この人の立ち位置というか、ロックの世界においてどういうポジションにいるのかがよく分からない人という印象があったため、何となくちゃんと聴くキッカケを掴めなかったのかもしれない。
名前の通り、ロックミュージシャンの中でアイドル的な存在として世間に知られている程度にしか思っていなかったのだと思う。
(注:思い切り勝手な偏見です)
そんな風に彼のことを思っていた僕だが、声は良いし、どの楽曲も既存のパンクロックと比べるとまたひと味違う良さがあると感じた。
個人的には“近未来パンク”という表現の方がしっくりくる気がする。
といっても、彼が大ヒットを飛ばしていたのは80~90年代のようだが、当時の人達が想像していた近未来的な存在にも見える。
“近未来パンク”であり、アルバムタイトルにもなった“サイバーパンク”という表現がピッタリな、独自のポジションにいる人。
僕がビリー・アイドルを見て、彼の楽曲を聴いて感じるのは、そんなSF的な、不思議な感覚だ。
Mony Mony (LIVE)
https://youtu.be/sYYAv-QW38Q
Shock To The System
https://youtu.be/lx2fZU5USus
Eyes Without A Face
https://youtu.be/9OFpfTd0EIs
Speed
https://youtu.be/rd-0LtV5Axo
Rebel Yell
https://youtu.be/VdphvuyaV_I
Don't Go.