シューゲさんのまったり音楽日記

洋楽中心に1記事につき3〜5分程度で読める内容にしているので、気になったミュージシャンがいれば添付してある音源をご視聴頂けたら幸いです。コメントはお返事できそうなものだけさせていただくので、宜しくお願いします。

橋本孝之さんへ……

以前、親しくして頂いたミュージシャンの橋本孝之さんが5月10日に永眠された。

僕が知ったのは先週のことで、あまりに突然すぎたため、暫く放心状態になってしまった。


僕が彼と交流を持っていたのは1年8ヵ月程だった。

しかし、会っていない間もたまに彼のことを思い出しては『元気にしているかな』と気にしていた。

たった1年8ヵ月程ではあったが、その間に彼のユニットである.es(ドットエス)のライヴを10回は観ていた。


橋本さんを初めて見た時の印象は今でもよく覚えている。

スタイリッシュで、どこか影のある人だと思った。

サックスを吹奏楽器として吹くだけでなく、指や掌で叩いて打楽器のように扱っていた。

“常識”というものに囚われない人。……というか、“常識”という壁をブチ壊そうとしているように見えた。

サックスだけでなく、ギターやハーモニカでも既成概念を無視しては、“表現”の可能性をとことんまで追求していた。

普通の音楽をやろうと思えばやれたはずなのに、敢えて別の道を選んだ人だった。


何度かお会いするうちに僕は彼と仲良くなり、「ミュージシャンとしての原体験はビートルズだった」というのを知った僕は、かわぐちかいじの漫画『僕はビートルズ』のコミックス全巻を彼にプレゼントした。

彼はとても喜んでくれて、「お返しです」とビートルズのノートを頂いた。


僕が多大な影響を受けたミュージックライターの森脇美貴夫氏の著書『イギリスのパンク/ニューウェイヴ史』を見せると彼は喰い入るように読み始め、「実は僕、今はこういう音楽をやってますけど、元々はピストルズとかのパンクが大好きなんですよ」と言い、シド・ヴィシャスのライヴ盤の話をしてくれたこともあった。

ストーン・ローゼズやライドなどもご存知で、フリージャズに影響を受けたのかと思っていたら「普段はジャズをあまり聴かないんです」と言っていたのも印象的だった。


海外ミュージシャンに僕を紹介してくれた際、“He is my friend”とさらりと言ってくれ、僕は感情を表に出さないようにしていたが、本当はものすごく嬉しかった。


最後に会った日の別れ際、「いつもありがとうね」と言ってハグしてくれたのを、僕は覚えてますよ。



橋本孝之さん、ご冥福をお祈りします。







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