Nomart Spring Live “immersion #2” Part②(2019.03.28)
2019年3月28日(木)、大阪市にあるギャラリーノマル(Gallery Nomart)にて行われたライヴイベント“immersion #2”。
前回に引き続き、ラストに登場したジョン・クラウスバウアー(John Krausbauer)+鈴木花織のデュオ“Estatic Music Band”について書き残していく。
(“immersion #2” Part①はこちら)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2019/03/29/Nomart_Spring_Live_%E2%80%9Cimmersion_%232%E2%80%9D_Part%E2%91%A0%282019_03_28%29?_ga=2.66643950.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358
いきなり余談になるが、この日ノマルへ着いたら、会場外でジョン氏と鈴木氏の二人はアイスを食べていたので不意を突かれてしまった(笑)。
……いや、この夜はまだ肌寒かったんですけど。
なんてツッコミは無しにして、寒い日に食べるアイスもまた格別やからね。分かるよ、うん♪(笑)
そんなジョンさん達の、ちょうど一年ぶりのライヴ。
今回はコントラバス奏者の堀哲朗(Flagio)という方と、もう一人“Sandersonia”という名で活動されている女性バイオリン奏者をゲストに迎えた、計4名での演奏だ。
始まって数秒で涙腺が弛んでしまった。
昨年、ジョン氏と鈴木氏が奏でるドローンミュージックを初体験した時から、『もう一度観たい!!』と強く願っていて、それがついに実現したんだから、感慨もひとしおだ。
2組目に登場したデュオ“Sarry”も呪術的なパフォーマンスを披露していて、それはEstatic Music Bandにも通じるものがある。
ただ、Sarryは儀式のようだったが、Estatic Music Bandは電気を通して“精霊を呼び覚ましている”ような感覚だ。
去年のライヴとは単純に演奏している人数が違うのもあるが、それともうひとつ、今回は二人の“声”を全く使わずにいたのも意外だった。
爆発するようなノイズ。
暴力的なようでいて、尊(たっと)い。
ロック的な表現で言うなら、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの“You Made Me Realize”での間奏部分が流れ続けている状態が延々と続く。
ただ、ひたすら“音”だけが空間を支配する。
そんな中で、時折かすかに和音が聴こえてくる。
ほんのわずかな、かすかなメロディーが、ノイズの中から、向こうから聴こえてきては、消えてゆく。
Estatic Music Bandの演奏を聴いているうち、何だか、彼らは音を通して神と交信でもしているかのように感じてしまった。
ずっと鳴り響くノイズなのに、崇高で、何かが宿っているようだった。
……計3組のライヴが終わり、また真っ白なノマルに戻ってきた。
後で知ったけど、周りが民家のために音を上げすぎてはいけないと言われていたとのことだ。
正直、途中から『もっと爆音で聴きたい……!!』という欲求がどんどん強くなっていき、身も心も音に呑まれたくなったほどだった。
それは、ジョン・クラウスバウアーさんと鈴木花織さんのホームであるカリフォルニアの会場で、いつかまた聴かせてもらえたらと願っている。
その日を楽しみに、僕はこれからの日々を過ごしていくよ。
(2018年のライヴレビュー)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/04/01/211059?_ga=2.74114770.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358