MERCURY REV(マーキュリー・レヴ)
アメリカを代表するサイケデリックバンド、マーキュリー・レヴ(MERCURY REV)。
初めてこのバンドの名前を知ったのは中古レコード屋でアルバムを見つけた時だったと記憶しているが、実際に聴いたのはそれから何年も経ってからだった。
バンド名がカッコイイのって印象に残るからね、ずっと心の隅に引っ掛かっていたんだろう。
僕がマーキュリー・レヴを初めて聴いたのは4thアルバム“Deserter's Songs”で、それも何となしに買ったのを覚えている。
後で知ったけど、このアルバムと次作の5th“All Is Dream”がバンドの代表作と言われているらしい。
もちろん、この2枚は僕も気に入ってるし、ドリームポップな音作りと世界観は大好きなので、『マーキュリー・レヴって、こんなドリーミーなバンドなんだな~』という印象だった。
……しかし、このバンドの初期は別のボーカリストが在籍していて、デビュー当時はかなり“ヤバイ音”を出していたのを後で知ることになる。
デビューから2ndアルバムまでヴォーカルを担当していたデヴィッド・ベイカーの狂人的な歌い方と、トチ狂ったようで、実は細部にまでアレンジを練り尽くした音楽性は、大衆ウケはしないが一部の熱心な音楽ファンを虜にするだけの魅力を兼ね備えていた。
(上から1st“Yerself Is Steam”、2nd“Boces”)
2ndアルバムの後にデヴィッド・ベイカーは脱退、代わりにギターを務めていたジョナサン・ドナヒューがヴォーカルを担当することになる。
ジョナサンの歌い方が甘い天使のような囁き声だったからだろう、徐々にバンドの音もジョナサンの声に呼応するかのように変革していったように感じた。
そして、“ポップで聴きやすい音楽”になったおかげで、一部のマニアにしかウケなかったこのバンドは大成功を収めるようになった。
マーキュリー・レヴの歴史を知った時、以前書いたピンク・フロイドにも通じるものがあると僕は感じた。
ピンク・フロイドもデビュー当時はシド・バレットというボーカリストがいてマニアックな音楽をやっていたが、彼が抜けてからモンスターバンドへと成長していったし。
ただ、マーキュリー・レヴの初期アルバムを聴いてると、確実にいろんなバンドへ影響を与えたのも分かる。
特に、初期のザ・ヴァーヴなんかは思いっきり影響を受けてるはずだと確信している。
マーキュリー・レヴは今でも素晴らしい音楽を作り続けている人達だけど、もしもパラレルワールドなんてのが存在するなら、デヴィッド・ベイカーが在籍したままのバンドの姿というのも見てみたい気がする。
この路線が好きな人って絶対いてるはずだし、こういう音楽をライヴで聴いたらたまらんだろうしね(笑)。
「あまりに音がデカすぎる!!」という理由でライヴを中断されたこともあったと言われているし、そんなステージを生で観られた人達が羨ましい……。
一度で良いから、こんなにヤバくて、カッコイイ音を全身で浴びてみたい。
当時の音を聴いてるだけでも、そう思わせてくれる魅力に溢れている。
Something For Joey
https://youtu.be/8h2VvMgwIF4
Sweet Oddysee Of A Cancer Cell T' Th' Center Of Yer Heart(LIVE)
https://youtu.be/a7enLH81t9Y
Very Sleepy Rivers(LIVE)
https://youtu.be/UL6xI9pRqAk
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