epic45 / england fallen over(2005)
epic45(エピック・フォーティー・ファイヴ)が何者なのか。
そんなこと僕は何も知らないんだけど、一目見たら印象に残るジャケットアートに負けない“遠い記憶の彼方に連れてってくれる音楽”がそこにはある。
写真の巨大な煙突は、火力発電所だ。
小さい頃に家族で出掛けた時、車の窓から見えるガスタンクを眺めるのが僕は大好きだった。
だからなのか、この写真にも本能的に惹かれたんだと思う。
まだ世の中のことなんて何ひとつ知らなかったのに、ガスタンクが見えなくなるまでずっと目で追い続けていた日のことを、このアルバムジャケットを見た時に思い出した。
ジャケットに載っている火力発電、ガスタンク、風力発電などに僕は“アート”を感じてしまうんよね。
なんか、こういうのを見たら『人間ってスゴイなぁ……』と、今でも思ってしまう。
そして、“自然ってスゴイなぁ”と感じる。
今、身の回りにある物や建造物などは“全て、誰かの手で作られたもの”だ。
何年か前に、ふとそんなことを思い、それからはいろんな物に対して“命”を感じるようになっていった。
自分が今住んでる部屋も、床のフローリングに使用されている木材から命を感じて、こうやって形にするのに職人さんが命を削ってくれている。
テレビやコンポ、着てる洋服、毛布、食べ物や飲み物、それに本やCDなど、全てに命を感じている。
“こうやって僕は、たくさんの物や人に支えられて生きているんだな”と思い、毎日を生きている。
このepic45はアートワークに描かれた風景を、そのまま音にしたような、そんなアルバムだ。
毎日が慌ただしく過ぎ去っていく日常とは真逆の、二度と戻ってこない“懐かしい瞬間”を感じることができる。
このアルバムを聴いてると、全てが輝いて見えた“あの頃”を思い出させてくれる。
england fallen over
https://youtu.be/DdLQl1xFh4E
swerving to avoid falling leaves
https://youtu.be/Q08-7sHXS-8
the year ahead
https://youtu.be/FhFC1_uKptI
- アーティスト: epic45
- 出版社/メーカー: Thomason sounds
- 発売日: 2008/08/11
- メディア: CD
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