SANTANA(サンタナ)
どうも、皆さん。お久しぶりです。
最近になり、ようやくロック畑へと舞い戻ってきたシューゲさんです(笑)。
6~7月はほとんどジャズばかり聴いてたからね。
今回ご紹介するのはギタリストのカルロス・サンタナ率いる、その名も“サンタナ(SANTANA)”なのである。
サンタナといえば“ラテンロック”と言われる音楽性で、コンガをはじめとする打楽器を用いた南米風のリズムを土台とし、そこにカルロス・サンタナのギターが縦横無尽に飛び交うのを専売特許としているバンドだ。
サンタナを知ったのは、確か1969年に行われた伝説の“ウッドストックフェスティバル”での映像で観たのが最初だったと記憶している。
当時の僕は60~70年代のロックを片っ端から聴いていたので、その勢いでサンタナの1stアルバムを購入した。
……しかし、初めて聴いた頃は『よく分からん』というのが正直な感想だったりする。
(こういうの、よくあります。笑)
どうにもこのアダルトな雰囲気というのか、当時の僕はロックに“ヤンチャさ”を求めていたところがあったんだろう。ローリング・ストーンズとかセックス・ピストルズみたいなね。
だけど、サンタナがやってる音楽や彼の佇まいってのは“大人が楽しむ音楽”という匂いがプンプンしていたというか。そんな感じだった。
そういうわけで、サンタナには苦手意識が僕の中に芽生えてしまい、長い間まともに聴くことが無かったのである。
そんな僕がサンタナの良さに気付いたキッカケが、初期フリートウッド・マックの代表曲“Black Magic Woman”のライヴバージョンを偶然耳にした時だ。
会社帰りの車中でFMラジオを流していたらこの曲が掛かり、そのまま音の世界にトリップしていったのを覚えている。
このライヴバージョンはメドレー形式になっていて、ストーンズの“Paint It Black”もやっていたのだが、それまで僕がサンタナに対して感じていた印象を覆してくれる演奏だった。
相変わらずラテンのリズムが鳴り響いていたが、サンタナのギターソロに導かれて曲が目まぐるしく変化していき、まるで渦巻くブラックホールにでも吸い込まれていきそうなトリップミュージックを展開していたのだ。
(注:このライヴバージョンはYouTubeにありませんでした)
この演奏をキッカケに、もう一度サンタナを真剣に聴こうと決め、丁度その頃輸入盤でスタジオアルバムが5枚入った“ORIGINAL ALBUM CLASSICS”が発売されていたので、購入し聴いていった。
その中の1枚にアルバム“CARAVANSERAI(キャラバンサライ)”が入っていて、もう、これを聴いた瞬間にサンタナがどれだけ凄いバンドなのかが思い知らされてしまった。
『キャラバンサライ』はアルバムを通して一大メドレー形式に仕上がっている。
再生した瞬間に虫の鳴き声が聴こえ、ジャケットに描かれているジプシーが“巡礼の旅”をしているかのような壮大さに満ち溢れていた。
ほとんどの楽曲がボーカル無しのインストゥルメンタルミュージックで占められていて、そんな中でもM5“Song Of The Wind(邦題『風は歌う』)”を聴いた時の衝撃は今も忘れられない。
この曲がアルバムのハイライトとなって、徐々に徐々に盛り上がっていく様は圧巻の一言だ。
『キャラバンサライ』を中心に他のアルバムも聴いていき、それまでサンタナに抱いていた“ラテンロック”というイメージが見事に覆されていったのだ。
大体、音楽に限らず“本当に優れたもの”っていうのは、理屈じゃないと思うんだよね。
いろんな知識を得ることで、自分の中で固定観念が生まれ、何かと理由付けしたりウンチク垂れたりしてしまいがちになるけれど、ジャンルとか関係無しに響いてくるものっていうのがサンタナのギターや楽曲にはあるんだと感じた。
『キャラバンサライ』は夏になると無性に聴きたくなる。
真夏の夜に聴く『風は歌う』のギターミュージックはこのクソ暑い毎日に一瞬の風が吹き抜けていく、そんなアルバムだ。
Song Of The Wind
https://youtu.be/XdmevPWZTRg
Take Me With You
https://youtu.be/r9njlPv9BPE
Black Magic Woman ~ Gypsy Queen(LIVE)
https://youtu.be/mgN1ORdG4P8
T8/16 18:00-22:00