The Japanese House live at UMEDA CLUB QUATTRO(2019.9.4)
2019年9月4日(水)、梅田クアトロにてザ・ジャパニーズ・ハウス(The Japanese House)の大阪公演に行ってきた。
ジャパニーズ・ハウスはロンドンを拠点に活動をしている女性シンガーソングライターのアンバー・ベインという人のソロプロジェクトで、今年デビューアルバムを出したばかりの新人アーティストだ。
昔は毎年のようにデビューする新人ミュージシャンで一人でもお気に入りを見つけていたものだが、ここ数年は新しいミュージシャンをほとんど追っかけなくなっていた。
今年でもう2010年代が終わるんだからな~。2000年初頭にデビューしたストロークスやヴァインズなんかも既に20年近く前になると思うと、何とも時の流れは早いもんだと実感してしまう。
ちなみに、ここ数年では個人的にウルフ・アリスが一番のお気に入りで、彼らと同じダーティー・ヒット・レーベルからデビューしたのがこのジャパニーズ・ハウスさんだ。
今回は彼女の初来日公演を、友人のBさんと行った時のレビュー。
予定時刻を少し過ぎた19時15分頃にメンバーが登場。
ジャパニーズ・ハウスことアンバー・ベイン(ボーカル&ギター)の他に、ドラム、ベース、キーボードのバンド編成。
アンバー・ベインさんは左利きで、ジミ・ヘンドリックスのように右用のストラトキャスターを左に持ち替えて弾いていた。
ストラトの特徴を生かした音で、クリーンなギターサウンドが会場内を包み込む。
いかにも2000年以降の音といった感じで、ビーチ・ハウスやライ、それにザ・XXなどと共通する心地好さがある。
ドリームポップにも通ずる彼女の歌と曲調で、1曲目から観客は早くも酩酊している。
……が、モニターの返しが悪いのか、アンバーさんが曲の途中で演奏をストップさせた。
皆「えっ?!」となってしまったが、バンドも観客も気を取り直して2曲目へ突入。
しかし、ここでもまた直ぐにアンバーさんは演奏を止めたため、拍手を送る人達もいたが、正直言って僕は何だか拍子抜けしてしまった。
自分たちの音が聴こえにくかったのか、アンバーさんは人一倍“音”に拘るミュージシャンなのか、それは僕には分からない。
だけど、ライヴという場でやるからにはどんなに劣悪な環境だったとしても、お客さんを相手にして演奏しているというのを忘れちゃいけないのではないか。
一度なら『しょうがない』と思えるかもしれないが、2曲続けてこれは興醒めするよ。
しかも、冒頭の2曲だからね。聴いてる側は気持ち良くなっていたんだから、勢いで乗りきってほしかったな。
プロで初っぱなからこれだけ躓いたライヴは初めてだったが、その後は順調に進行していった。
透明感がありながらもほんの少し濁りのある彼女の歌声は、優しいポップな曲調と相まって、聴いていてとても気持ちが良い。
何気にギターも上手くて、味のあるギターソロも随所に聴かせてくれたが、あくまで曲の“味付け”程度に抑えていた。
僕としてはもっと彼女のギターを前面に押し出した楽曲も聴いてみたいと思ったので、これからどう化けていくかも楽しみだと思った。
長髪のブロンドヘアー、それに左でギターを弾いている姿を観ていると、たまにニルヴァーナのカート・コバーンっぽく見えたりもした。
アンコール無しの約1時間でライヴ終了。
プロのワンマンで1時間のライヴは初だったが、同じような雰囲気の曲が多いため、これが2時間とかだと間延びしそうだったので、1時間でちょうど良い感じだった。
あと、アンコールをやらないってのも良いね。
ほとんどのライヴでアンコールがお約束になってるのはどうだかな~~、といつも思っていたので、今回のシンプルなステージで展開していった彼女のライヴは潔さがあったな。
短い時間でトラブルがあったりとハラハラさせてくれたが、夢心地な気分にさせてくれたザ・ジャパニーズ・ハウスことアンバー・ベインさん。
これからどうなっていくか、非常に楽しみなミュージシャンだ。
You Seemed So Happy(LIVE)
https://youtu.be/7ZP2SqUpgec
Maybe You're The Reason
https://youtu.be/dEzYD4ZielY
Faraway
https://youtu.be/0I9wnh80T9A
T9/13 20:00-23:00