MY VITRIOL / Finelines(2001)
マイ・ヴィトリオール(MY VITRIOL)が2001年に発表したデビューアルバム“Finelines”。
このアルバムは発売された当時に購入して聴いてたが、何で購入したのか、今となっては理由すら忘れてしまっている(汗)。多分、MTVで彼らのPVがよく流れていたので、その時に印象に残ったんだろう。
フロントマンを務めるハーフのソム・ワードナー(ボーカル&ギター)の見た目も印象的だった。
当時のクロスビート誌に「ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』を4年間聴きまくったよ」なんて書かれていたのが引っ掛かったのはよく覚えている。
……と、こんなこと書いてはいるけど、僕は当時このアルバムはよく聴いてたが、途中で飽きて売ってしまったのだ(汗)。
で、何年も経ってからまた聴きたくなり、買い直したという。
こういうことがよくある(苦笑)。
「飽きて売ったのに、何でまた聴きたくなったか?」と思われるかもしれないが、昔はニルヴァーナの『ネヴァーマインド』が好きな作品でも無かったのもあり、それも大きかったんだと思う。
正直なところ、『何であのアルバムがこんなに評価されてるんだろう?!』と思ってたほどだったが、後にヴァインズにどハマりして、ボーカルのクレイグ・ニコルズも「『ネヴァーマインド』を聴きまくった」と発言していたから、さすがに無視できなくなってしまった。
だいぶ経ってから『ネヴァーマインド』の良さが分かった僕は、そこからグランジと呼ばれる90年代アメリカンオルタナティブロックを聴いていった。
そして、ニルヴァーナから影響を受けたバンドも聴くようになっていく。
そうなると、マイ・ヴィトリオールを再び聴き返すことになるのは必然だったというわけだ。
もうホント、何年ぶりか分からないぐらい久しぶりに聴いたマイ・ヴィトリオールの『ファインラインズ』。
このアルバムを聴き返した頃の僕は体調を崩していて、唯一やれることといえば“音楽を聴くこと”だけだった。
だけど、そんな時期だったからこそ、逆に良かったのかもしれない。
その頃の僕は、音楽の世界に完全にトリップしていたからだ。
ただ、それは“どんな音楽でも”というわけではもちろん無く、“非常に優れた音楽のみ”に限定されていた。
その中の1枚に、この『ファインラインズ』も存在している。
布団に横になりながら、ヘッドフォンをして大音量で久々に聴いた『ファインラインズ』。
インスト曲の“Alpha Waves”から始まり、“Always: Your Way”へと繋がっていく瞬間、“キラキラした、虹色の水平線”が瞼(まぶた)の向こう側に見えたのだ。
昔聴いた以来だったが、このアルバムが持つ疾走感は相変わらずで、だけど、当時より何千倍も輝いていた。
あまりに激しくて、美しくて、駆け抜けていく情動。
まさか、一度売ったアルバムにこれほどまで感動するなんて驚きだし、売ってしまったのをものすごく後悔した。
バンドは数年の活動の後に自然消滅したけれど、2007年に急遽再結成。
その後はまた長い沈黙に入り、数年前からまた活動を始め、2017年の暮れにはついに待望の2ndアルバムも発表している。
この2ndについてもいずれ書こうと思う。
今現在もイギリスを中心にツアーをやってるし、こうやって今も活動しているってのがホント驚きだ。
いつか、彼らのライヴを観られる日が来るのを切に願う。
Always: Your Way
https://youtu.be/sTL9F7vKL6w
Losing Touch
https://youtu.be/RYlA7Q-UBUQ
Always: Your Way(LIVE)
https://youtu.be/-atQvJLChyQ
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- 出版社/メーカー: Infectious
- 発売日: 2002/07/25
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- アーティスト: マイ・ヴィトリオール
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