シューゲさんのまったり音楽日記

洋楽中心に1記事につき3〜5分程度で読める内容にしているので、気になったミュージシャンがいれば添付してある音源をご視聴頂けたら幸いです。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』

2018年11月10日(土)、大阪は岸和田市内にあるユナイテッドシネマ岸和田にて映画『ボヘミアン・ラプソディ』をKさんと観賞してきた。
(公開されたばかりなのでネタバレなど極力書かないようにします)


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タイトルからも分かるように、世界的ロックバンド“クイーン(QUEEN)”の映画で、ここで観ようと決めたのは“IMAX(アイマックス)シアター”で上映されていると知ったからだ。


音楽史に燦然と輝くロックバンドの伝記映画をド迫力の大画面で、しかも飛行機の騒音並みにデカい音で公開してると知った時、『絶対、ここで観てみたい!!』となった。



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(注:画像検索したものを載せてます)



会場に入るとほとんど客が入っておらず、70年代に日本で爆発的人気があったなんて信じられないほど悲しくなってしまった……。

それにしても、IMAXシアター…………やはりデケェッ!!




物語はバンド結成から80年代中期までを駆け足で進んでいく。

展開があまりに早かったのでもう少し生い立ちや下積み時代などを掘り下げてほしかったけど、この映画って上映時間が2時間半もあるから、削れるだけ削って今の形になったんだろう。


物語は完全にフレディ・マーキュリーの視点で語られていく。

ギターのブライアン・メイ、ドラムのロジャー・テイラー、ベースのジョン・ディーコンは一歩引いた存在だったが、そのおかげでフレディという人間がどういう人物だったのかがよく伝わってきた。

こういう伝記映画って見た目と雰囲気が本人に似てなきゃ話にならないけど、個人的にはけっこう良い感じだと思った。
特に80年代の短髪で髭を生やした頃のフレディは似てると思ったし、他のメンバー3人も似てたんじゃないかな。
(初期のフレディは『やりすぎやろ!』と感じたけど…… 汗)



この映画の謳い文句に“ラスト21分の衝撃と感動”と書かれていたのを見て、『そんなこと書いてあって実際に観ても、一度も泣いたためしが無い』と勘ぐっていたが、まさかまさか、本当に涙腺崩壊……(泣)。


先日のMEWのライヴでも涙が出てきて、だんだん涙脆くなってきてはいるんだけど、映画を観て涙が止まらなくなったのは久しぶりかも。


正直言って、僕はクイーンにのめり込んだことは一度も無かったのに、そんな僕がこんなに泣くなんて自分でも信じられなかった。


フレディの生き様と、彼を支えたメンバー、それに家族……。


フレディ・マーキュリーって人はどんなに成功を収めてもずっと孤独に押し潰されそうになっていて、バンドや友人、それにファンを心の支えとしていたのが画面を通して痛いほど伝わってきた。


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それと、やっぱりIMAXシアターで観て大正解だった。

スタジアムの迫力や熱狂に圧倒されっぱなしだったし、観客だけでなく人混みのザワザワした雰囲気のシーンでは四方八方から話し声や大歓声が聴こえてきて、本当に誰かが話してるのかと何度も後ろを振り返ってしまったほどリアルだった。


音に全身が包み込まれる感じ。


IMAX、本当に凄いんで超オススメ!!




映画を鑑賞後、ずっとクイーンをリピートしている。


これからオリジナルアルバムを集めたくなったよ。






We Are The Champions(LIVE AID 1985)
https://youtu.be/yPKlrRwJB8A


We Will Rock You(LIVE 1986)
https://youtu.be/FtyZSWJkFXU


Bohemian Rhapsody
https://youtu.be/fJ9rUzIMcZQ


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【番外編】“この1ヶ月を振り返って”の巻

10月半ばから始まった実習も昨日でとうとう終わりを迎えた。

事務処理って今までやったことが無く、全く畑違いの仕事だったけど、毎日もがき苦しみながらも着実に前進しているのが分かって嬉しかったし、今回の経験はこれから先の人生できっと活きてくると信じている。

パソコンなんて今までヤフーやYouTubeを観る時ぐらいしか触ったことがなかったのに、今年2月から学んでいるおかげで普通にタイピング出来てる自分自身にいちいち驚いてしまった。

『俺は機械オンチだから、事務仕事なんて絶対に無理だろうな』と昔は思ってたけど、本気になればけっこう何でも出来るやん、俺!……と最近は考えが変わってきた。


ここ2年ぐらいの間に自分の考え方が大きく変化して、それは今も続いているんだけど、壁にぶつかって悩み苦しんでも、全ては自分を成長させるために必要なことなんだと分かった。

今までは楽な方へ楽な方へと逃げていたけど、今は敢えて自ら厳しい道に進むようになった。

そこから得られるものはとてつもなく大きいし、無難な選択ばかりしていると必ず後で自分に跳ね返ってくるしね。

自分なりに全力でぶつかっていたら、苦しんでる間も心のどこかでポジティブにいられてるんじゃないかと最近感じている。


ホント、たくさんの人達に支えられて今を生きていると実感する日々であります。





前向きでいると良い出来事が向こうからやって来る気がするね。


一昨日の朝、駅の券売機で切符を購入した時に下を見たら300円落ちてたし(笑)。


おかげで昼飯にセブンイレブンの“ロコモコ丼”を買えたんで超ラッキーだったぜ!





……でも、西城秀樹だったら今すぐコレ交番届けてたんだろうな、きっと。



西城秀樹って見かけによらずマジメだよな(笑)。



はいはい、ハムじゃないんだよ(笑)。






実習先の責任者が所有しているiPodの曲が業務中に流れている話は以前書いたけど、オアシスとか流れていた時に『オアシスはまあ一般にも売れたから分かるけど、まさかストーン・ローゼズなんか流れねえよな~』なんて思っていたら、いきなり“Ten Storey Love Song”が流れ出したのでしばらく聴き入ってしまった。

1stアルバムの曲ならまだ流れても分かるけど、まさか2ndの曲が流れたことにビックリで、嬉しいサプライズだった。




貴重な1ヶ月が終わったので、これから次のステップに進んでいくぞ!!





The Stone Roses / Ten Storey Love Song
https://youtu.be/0uNLw3pXlVM


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MEW Live At Umeda Club Quattro“Part2”(2018.11.7)

前回に引き続き、2018年11月7日(水)に行われたMEW(ミュー)の梅田クラブクアトロ公演(大阪)の第二部“FRENGERS(フレンジャーズ)完全再現ライヴ”の模様を書き連ねます。

http://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/11/09/002717?_ga=2.69256016.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358
(前回、第一部の記事です)



第一部を観終わった時点で既に大満足してしまったのだが、これがまだライヴ前半が終了しただけという圧倒的なボリュームなので、ホント一粒で二度おいしい公演だな。


しかし、こんなことを書くのも何だが、第一部を観ていて『ボウがいないのに、次のアルバムどうすんだろ?!』なんて考えてしまっていた。

2017年の最新作“VISUALS”ではキーボードやシンセサイザーを前面に出して何とかやっていたけど、それを次のアルバムでもやるのかな。

というか、もうギターからインスピレーションを受けることが無いんだな。そう考えると物凄く悲しい……。


第二部が始まるまでの約10分間、一緒に観ていたAさんと「何でMEWはもっと売れないんだろう?」という話をひたすらしていた。

「こんなに優れた音楽なのに、何でミューズ(MUSE)と集客数に雲泥の差がついてしまったんだろ?」

なんて語り合っていて、僕が

MEWデンマーク国内で圧倒的な人気を得ているから、他の国々でも大人気になるとパパラッチに追いかけられるのが嫌なんじゃないかなぁ」と以前からずっと感じていたことをAさんに言うと、「あ~、なるほどなぁ~」と何だか納得されていた。


とにかく、これからも自分達のペースでずっと続けてほしいバンドなのは間違いない。






Aさんと話し込んでいるうちにメンバーが再登場し、第二部“フレンジャーズ完全再現ライヴ”が始まった。




1曲目はアルバム『フレンジャーズ』の冒頭を飾る“Am I Wry? No”だ。







僕が初めて聴いたMEWの曲、そして、ライヴで初めて観たMEWの曲だ。

5分弱の演奏で転調しまくり、メロディーが万華鏡のように変化するこの曲がやはりMEWというバンドを一番体現している。

バックスクリーンも少しアレンジされていて、よりキラキラしたイメージに仕上がっていた。



続いて“156”、“Snow Brigade”とアルバムの曲順通りに進行していく。








そして、第二部の4曲目に入る時、Aさんに「次の曲、めっちゃ好き!!」と言うと、「さっきまでの3曲もめっちゃ好きです!!」と満面の笑みで返されてしまった(笑)。


4曲目“Symmetry”ではこの曲をヨーナスと一緒に歌った当時12歳の女の子ベッキー・ジャレットの録音した歌声と彼女のPVがバックスクリーンに映し出された。







初めて生で聴く『シンメトリー』は天にも昇る気分で、浮世離れした世界に包まれていた。

ところで、このベッキー・ジャレットちゃんって今どうしてるんだろ?気になって一時期調べてみたけど、現在どうしているのか全く分からなかった。これだけ歌が上手くて綺麗だったら周りが放っとかないと思うんだけどなぁ……。

この曲や“The Zookeeper's Boy”などで聴かれるヨーナスの低音から高音に変わる瞬間はいつ聴いても鳥肌もんだね。

ホンット、名曲!!



ライヴは『フレンジャーズ』の曲順通りに続いていく。

最近ではMEWをはじめ“名盤の完全再現ライヴ”をいろんなバンドがやっていて面白いなと思っていた反面、『セットリストが丸わかりで次やる曲が分かると楽しみが半減しないのかな?』なんて考えてもいた。……が、こうやって実際に生でアルバムを再現されると『フレンジャーズ』がなぜこんなにファンからも特別なのかが本当によく理解できた。



8曲目“She Came Home For Christmas”、これもミニアルバムを買って聴きまくったな……。





13年ぶりに聴く(!)この曲はもう泣けた……。

演奏が終わって横に居るAさんを見ると、彼も涙目になっていた。う~~ん、純情!(笑)





天使が飛んでる!!



その後、“She Spider”と続き、ラストを飾る“Comforting Sounds”で大団円を迎える。






……なんかもう、完全に別の世界に連れていかれたな。

ホント、MEWをずっと聴き続けて良かったよ。





全曲終了し、再びAさんを見ると目が真っ赤に腫れ上がっていた。きっと、俺も同じようになってたんだろうな。う~~ん、二人とも純情!(笑)




(位置的にあまりお顔を拝めなかったドラマーのスィラス・グレイさん 泣)






二部構成のライヴで前半がベストセレクションといった選曲、そして後半が『フレンジャーズ』を丸々やるという今回のツアーはバンドとしてもひとつの節目になったんじゃないかな。

ライヴ終了後に周りを見回したら、目に涙を溜めてた人がチラホラいた。そりゃ、そうなるよ。



……よし、次はギターのボウ・マドセンに復帰してもらって2020年に“MEW, AND THE GLASS HANDED KITES”15周年完全再現ツアーをやって頂こう!





Am I Wry? No(LIVE)
https://youtu.be/sEryTQ5iD4w


Symmetry
https://youtu.be/0G1radWHYBM


Comforting Sounds(LIVE2005)
https://youtu.be/jSiD06B8aUg


MEW Live At Umeda Club Quattro“Part1”(2018.11.7)

2018年11月7日(水)、大阪は梅田クラブクアトロにてデンマークを代表するバンド“MEW(ミュー)”のライヴが行われた。

前回から1年ぶりに来日し、昨年は現時点での最新作“VISUALS”のプロモーションを兼ねてのツアーだったが、今回は2003年に発表した世界デビュー盤“FRENGERS”15周年の“完全再現ツアー”だ。

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『去年観たばっかだし、今回どうしよっかな……』と考えていたが、お誘いをもらったのもあり行くことにした。




直前にちょっとしたハプニングもあったが、ライヴ当日は16時過ぎに会場のあるビルへ着くと、「メンバーが会場入りするので端に寄って下さい!!」とスタッフに言われた。

『えっ?まだ来てなかったんや?!』と驚いたが、バンドが会場入りする瞬間なんて初めて目撃するのでドキドキしていると、1台の車が前に停まってMEWのメンバーが降りてきた。


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よ・よ・よ・・・




よおおぉぉおなすっっっ!!





やったぜ!超ラッキー♪



ベースのヨハン・ウォーラートにサインを求める人もいたが、最後に出てきたボーカルのヨーナス・ビエーレは一人一人順番にサインを書いてくれた。

まさか会場入りする瞬間に出くわすと思わなかった僕は、急いで準備していた時に部屋で流していた『フレンジャーズ』のCDを持ってくるのを忘れていた。


一生の不覚……!!(泣)




……というか、間近で見るヨーナス、




『意外とデケェ……!!(驚)』



隣にいた女性ファンの方がペンを貸してくれたので、とっさにスマホの裏側にサイン貰いましたよ。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました!

……けど、よく見たら俺のだけ天使の絵が書かれてなかったし(汗)。



よおおぉぉおなすっっっ!!



しかし、間近で見る彼はやはり天使やった……
(しみじみ)。




無事に当日券を購入し、友人Aさんとも合流。

というか、このAさんとは昨年のMEWのライヴで知り合い、それから付き合いが続いている。

ライヴで出会う人って一期一会だと思ってるんだけど、こういうご縁もあるんだな~と何だか不思議だね。






そして、定刻の19時半きっかりにメンバーが登場。


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オープニングナンバーは2009年発表の“NO MORE STORYS ~”より“Repeatearbeater”から始まった。このアルバムで一番好きな曲。

今回のライヴは二部構成で、第一部が代表曲を中心に、第二部が“フレンジャーズ完全再現ライヴ”となっている。


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2~3曲目は2005年の“MEW , AND THE GLASS HANDED KITES”より、“Special”~“The Zookeeper's Boy”。もう、この流れは完璧だね。2曲セットだと感動も10倍違うよ。

4曲目は2015年の“+-(プラス・マイナス)”から“Satellites”を演奏。2~4曲目の流れは去年と同じ。だけど、最強に好きな曲ばかりなので、大満足!


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バックスクリーンに映し出される不気味さと美しさが混在する映像もMEWには欠かせない演出で、バンドによる生演奏と一体となっている。


ヨーナスは相変わらずの天使っぷりを披露していて、『この人、本当に人間か?!』と今回も思ってしまった(笑)。


しかし、ヨハンのベースがやたらデカく聴こえていて、自分の居た場所がベースのスピーカー寄りだったのが原因かも。


スィラス・グレイのドラミングもMEWプログレッシブロック+ドリームポップとでも言うような複雑怪奇なリズムを堅実に鳴らしていて、よくもまあこんなにスタジオ音源を再現できるもんだと改めて驚きの連続だった。


相変わらずヨハンが手拍子を煽ったりMCやったりしていたが、ヨーナスもけっこう喋るようになっていたのでこれも何気にビックリな出来事だった(笑)。


2005年に観た時はヨーナスが見るからにナイーヴそうで、そんな彼をヨハンをはじめ他のメンバーがサポートしていたような構図が面白いと感じていた。

ヨーナスは唯一無二の歌声を持つシンガーだから、そんな彼に余計な負担をかけさせないよう皆が支え合ってるように見え、『ああ、本当に良いバンドだな……』と観ているこっちも嬉しかった。


しかし、この第一部を観ている時は“一時脱退中”のギタリスト、ボウ・マドセンがここに居たらな……と何度も思ってしまった。

サポートギタリストの方が悪いなんて思ってないし、寧ろ『ホントありがとう』という気持ちでいてる。彼のおかげでこうして今もMEWはライヴをやれているし、よくあんなややこしい楽曲群を(←勿論、最大級の賛辞です!)やってるよ。




第一部は全8曲で終了。


まさか『~グラス・ハンデッド・カイツ』から5曲も演奏するなんて思ってなかったので嬉しいサプライズだった。このアルバム、ホント大好きだからね。本人達も絶対気に入ってるはずだよ。


一旦、メンバーは退場し、10分間のインターバルへ。


第一部だけでも大満足なのに、まだ続くとは…………う~~ん、ゴージャス!!




……と、あまりにもボリュームがありすぎるので、ブログもまさかの二部構成に急遽突入(笑)。


とりあえず、今日はこれまで。





Special ~ The Zookeeper's Boy
https://youtu.be/Kj-ANr1PN9U


Repeatearbeater(LIVE)
https://youtu.be/_7WDsc6TSQo


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(第二部の記事)
http://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/11/10/000728?_ga=2.62441324.1947094162.1523076954-1379661237.1511483358

“寝る時に聴いてはいけない音楽”の巻

僕は部屋に居る時はほぼずっと音楽を掛けている。

読書中も常に音楽が流れているし、寝る時もそうだ。

音楽を掛けないのはテレビを観てる時ぐらい。それでも、映像と共に音楽が流れてるだろうから、やっぱりずっと音楽を聴いてる状態なんだろう。


寝る時に流す曲って昔はヒーリングミュージックのCDを掛けてたんだけど、どうにも心が安らいだりとはいかなかった。

まあ、ヒーリングミュージックを掛けてた頃の僕は一番ストレスが溜まってた時期だったのもあるのかもしれないが、結果的にヒーリング効果は全く得られなかったのだ。

結局、10代の頃から夢中になって聴いてきたロックミュージックが自分には合っているようで、所有している数千枚のアルバムの中から毎晩のように寝床に就く時に流すCDを選ぶようになった。

どっちかというとリラックスできるスローテンポの楽曲の方が安眠できたとは思うが、その時の気分でアップテンポ中心のアルバムでもよく眠れることもあった。



だけど、どんな状況でも安眠させてくれない音楽もある。


それがエイフェックス・ツイン(Aphex Twin)の“SELECTED AMBIENT WORKS VOLUME Ⅱ”というアルバムだ。


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このアルバムを流しながら眠りに就いた時、身体が波打つように激しく痙攣し、幽体離脱するんじゃないかというぐらい魂が抜けていきそうな感覚に陥ったのだ。


それも、一度だけでなく、二度、三度とあった。


それ以来、僕はこのアルバムをはじめ、エイフェックス・ツインの楽曲は“寝る時に聴いてはいけない音楽”と断定し、普段聴く時もかな~~り覚悟が要る作品となってしまった。


精神状態がわりと安定してる時に聴くと全然大丈夫なんだけど、今でも落ち込んでる時や抑鬱状態の時には絶対聴かないようにしている。





そんなワケありのアルバム、友人にこの話をすると、



「ああ、あのアルバムはシラフで無くヤバい状態の時に作って、その体験を音にしたらしいからな」



……とのこと。





う~~む…………何だか納得してしまったよ。




Cliffs
https://youtu.be/i524g6JMkwI


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PALE SAINTS(ペイル・セインツ)

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90年代に活躍したオリジナルシューゲイザーバンド、ペイル・セインツ(Pale Saints)を最近よく聴いている。

再び聴いてるのは理由があるんだけど、それはまた後ほど。



……ということで、ペイル・セインツについての簡単な紹介から。


ペイル・セインツは89年に4AD(フォー・エー・ディー)レーベルからデビューし、翌90年に1stアルバム“The Comforts Of Madness(邦題:狂気のやすらぎ)”を発表。


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(1st『狂気のやすらぎ』)


当時はボーカル&ベース担当のイアン・マスターズ
を中心とした3人組だった。


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(イアン・マスターズ)


1stアルバム発表後、ラッシュ(LUSH)結成当初のボーカリストだったメリエル・バーハムが加入し、2ndアルバム“In Ribbons”では男女のツインボーカルを披露している。


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(2nd『イン・リボンズ』)


しかし、その後バンドの中心人物だったイアン・マスターズが脱退し、残ったメンバーで3rd“Snow Buildings”を発表するも、そのまま解散したとのこと。


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(3rd『スノー・ビルディングス』)




90年代当時に活躍していたシューゲイザーバンドの多くは再結成し、元気な姿をファンに見せてくれている。

しかも、当時は正当な評価を受けられなかった彼らを観たことが無い、または世代が違うためにライヴを観たくても観られなかった僕らのようなファンにとっては本当に喜ばしいことだ。


だけど、そんな中でもこのペイル・セインツは未だに再結成を果たしていない。

シューゲイザーの名盤ランキング”で必ずと言っていいほど彼らのアルバムが上位に入ってくるのに。


マイ・ブラッディ・ヴァレンタインやライド、スロウダイヴなどは再結成後も定期的に活動しているおかげでメンバーの近況も分かるが、再結成していないこのペイル・セインツのメンバー(=イアン・マスターズ)は現在どうしているか?そんな疑問が浮かび上がり、自分なりに調べたことがあった。



そしたら、イアン・マスターズはペイル・セインツ脱退後にいくつかバンドを組んで活動した後、この日本に住んでいるということが分かった。



しかも、僕が小さい頃からずっと住んでいるこの大阪だというのだ。



何だか信じられない話だが、最近になってまた調べてみると、今も大阪に住んでいるようで、そうなると一度会ってみたいという衝動に駆られてしまった。


どうやらあちこちのライブハウスに出演しているようで、しかも日本に滞在して随分経っているので日本語もペラペラらしい。



当時のロッキング・オンでのインタビューでも日本をとても気に入ってるように感じたし、日本限定アルバムの最後に童謡の『サクラ・サクラ』を収録していて、しかもそのインタビュー中に初めて日本の童謡だと知ったという。



この頃からきっとご縁があったんだろうな。










Sight Of You
https://youtu.be/_9yEbIlbock


Blue Flower
https://youtu.be/hazYYBSdTeI


A Thousand Stars Burst Open
https://youtu.be/L9vOko4Yii8


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(2020年2月8日に行われたイアン・マスターズのライヴ記事)
https://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2020/02/09/Ian_Masters%28ex__PALE_SAINTS%29_%26_%E5%AF%BA%E5%AD%90%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%AA_live_at_Mile_High_Club_%282020_2_8%29

【番外編】“注射が怖い……”の巻

今回はまたどうでもいい話なので、暇潰しにでも読んでやって下さいませ。





先日、病院へ血液検査をしに行ってきた。


採取した血液を調べるだけでコレステロール値とかも分かるんだから、医学ってホント凄いな~~と思う今日この頃なのである。






注射を打たれる際、先生に例のセリフを言われたよ。








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先生「てめえらの血は なに色だーーーーっ!!」






俺「赤色でーーーーっす♪」





……って、んなワケねぇし!!




しかも複数形になってるし!!!




更に南斗水鳥拳の使い手ぢゃねえしっ!!!!





……いや、でも仮面ノリダーだったら血の色 ミドリになるんだよな、確か。


(しつこすぎるぜ、俺っ!!)







しかし、注射ってのはいくつになっても嫌なもんですね。

いや、べつに苦手ってワケじゃないんやけどね、針が皮膚に刺さっていく瞬間が視界に入るのは今でも抵抗がありますばってん。


かの有名なプロボクシングの元世界ヘビー級チャンピオンだったマイク・タイソンも実は注射が大の苦手だとのことです。
(いや、その豆知識どおぉ~~~~でも良いし!笑)







ただ、先生がジグソウじゃなくてホント助かったよ。

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ジグソウだったらさ、大きな穴を掘ってさ、そこに大量の注射器をばらまいてさ、ドカーーンと落とされてヒューーッと落ちてってチクチクチクッと注射器が刺さってさ、もうえらいこっちゃです。


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(フライドポテトに見えるけど、これ全部が注射器である!)



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ドカーーンときてビャーーッてなってドスーーンとなってチクチクチクッってなって寝耳にウォーターな展開で藪からスティックにライブニューとトゥギャザーしちゃってもう大変!!
(いや、ルー大柴は全く関係ねぇっ!!笑)






ホント、注射っていくつになっても嫌なもんですね~~。




クリスタルキング / 愛をとりもどせ
https://youtu.be/PWzf-p06GSY


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Sing Sing / The Joy Of Sing Sing (2001)

ドリームポップ/シューゲイザーバンドのラッシュ(LUSH)は僕にとって特別な存在で、彼女達のキャラクターや楽曲は人生のドン底にいた自分を支えてくれた。

以前にもラッシュのことは書いたけど、正直言うと全く書ききれなかった。

http://shoegazer1990.hatenablog.com/entry/2018/06/07/222626
(以前書いたラッシュの記事です)


僕はラッシュをリアルタイムで聴いてた世代じゃないし、知った時にはとうの昔に解散していた人達だ。

解散した理由はドラマーのクリス・アクランドが96年10月に自殺したから。それを知った瞬間、ろくに彼のことも知らないはずなのに涙が溢れ出てきて、『何で彼は自ら命を絶ったんだろう?!』という疑念が残り、自分なりにこのラッシュというバンドについて調べていった。

インターネットはもちろんだけど、それだけでなく古本屋で彼女達がデビューした90年から活動停止するまでの96年10月頃までの記事を探しまくって分かったのは、当時のラッシュが最後に行ったライブというのが日本での東京公演だったこと。

日本公演を終えて一旦イギリスへ帰国後、クリスは自ら命を絶ち、残ったバンドメンバーは活動休止を決め、その後、解散に踏み切った。


クリス・アクランドという人が1人でどんなに思い悩んでいたのか気になるし、残されたメンバーがどんなに打ちひしがれたのかは想像を絶する。

YouTubeで当時の彼らのインタビューやライブ映像を観ると本当に仲が良さそうに見えるんだけど、フロントウーマンのミキ・ベレーニが笑顔で歌っている後ろでドラムを叩いているクリスを観ると、時折疲れきった表情をしているように感じることがあった。



ただ、残ったメンバーはその後どうなったのかも気になり調べていくと、ミキちゃんは音楽活動を辞めて(あまりにも勿体無さすぎる……!!)音楽出版社に勤めていたようで、ベースのフィリップ・キングはジーザス&メリー・チェインに参加したりとそれぞれ活動の場を移していったようで、残るもう1人のフロントウーマンであるエマ・アンダーソンはどうしていたか?


それが今回紹介するシング・シング(Sing Sing)という名の女性ユニットだ。


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ラッシュの曲を聴いてるうちにエマが非常に優れたソングライターだというのは分かっていたし、だからこそこのシング・シングがどんな音楽をやっているのかが気になってしょうがなかった。


そして、やっと手に入れたこの1stアルバム“The Joy Of Sing Sing”という“歌を楽しもう”といったタイトルからして印象深く、これってきっとエマ自身が音楽を続けていくと決心した証なんだと感じた。

幼なじみでエマとは対称的に、真っ赤に染めた髪の毛をしたミキが音楽を辞めるまでに至ったのに対して、それでも自分は音楽を続けることを選んだという覚悟もあったんじゃないかと思う。



そんなわけで、このアルバムはエマ・アンダーソンというソングライターの魅力を存分に味わえる作品になっている。

アルバムの流れも素晴らしいし、海外インディーロックならではの“味”もあり、全体的に暖かみのあるサウンドに仕上がっていて僕にとってお気に入りの1枚だ。お世辞抜きで隠れた名盤だと言える。

エマの新しいパートナーのリサ・オニールもホント良い歌声をしているし、リサの優しい声とエマのシンプルだけどアルペジオ中心のギターサウンドは相性もバツグンで、聴いてて心地良い。



あと、もうひとつ重要なのが、プロデューサーであるマーク・ヴァン・ホーエンの存在で、各楽器が分離しているのに1つにまとまっているというのはレディオヘッドのアルバム“KID A”を聴いた時と同じようだった。

しかも、ちゃんとメロディーがしっかりしてるという。

このアルバムを初めて聴いた時、『“未来型ポップミュージック”だ!』と思ったほどだ。

まだ前衛音楽すらまともに聴いたことが無かった僕が、このアルバムをキッカケにマーク・ヴァン・ホーエンを知って、よりマニアックな音楽を聴くようになった。


その意味でも、忘れられない1枚となっている。





You Don't Know
https://youtu.be/l_2f8erUV4c


I'll Be
https://youtu.be/lrE7Zxz-DkQ


Far Away From Love
https://youtu.be/Ge67pa-xx4I


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映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』

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昨日のシュガーキューブスに続いて今夜もビョーク(Bjork)関連のお話。

映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を今さっき見終わったので、感想を書こうと思う。

途中からネタバレも含むので、映画を観たいと思われた方は続きを読まないで下さい。






ビョーク演じるセルマという名の女性が主人公で、チェコからアメリカに移住した母親とその息子のお話。
映画を観終わったあとに調べたら、舞台になったのは1,960年代のアメリカとのこと。なるほど、どうりで服装とか昔っぽい感じだと思ったわけだ。

セルマは昼間は工場で働きながら、夜はミュージカルの舞台に出るための稽古をやっていて、これが映画全編に渡って時々ミュージカルの演出が入ってくる。
この映画を観たという人の話を聞いたことがあるんだけど、ミュージカルが入るとは全く知らなかったので意表を突かれたな。

セルマさんは遺伝性の病気で徐々に視力が落ちていき、自分が近いうちに失明すると知っていて、それは息子のジーンもそうなる運命だという。

ジーンには失明してほしくないセルマは、目の施術をさせるため少しずつお金を貯金していく。

彼女の周りの人達も皆優しくて、物語序盤は貧しいながらも平和な日々を描いている。







……と、ここから先はおもいっきりネタバレ。







セルマが息子ジーンの施術費用に貯めてたお金を、家を貸してくれてる隣人の警察官に盗まれ、しかも「俺が持ってた金をキミが盗んだことにしよう」と無茶苦茶な提案をされる始末。

口論の末にこの警察官を殺害してしまったセルマは裁判で死刑を宣告されてしまう。

普通の映画だったら最後の最後に大逆転して助かりそうなもんだが、この映画はそのままラストへ直行する。

途中、弁護士を代えて裁判をやり直しできるという話になるが、その費用は息子の治療代で賄(まかな)うことを知り、「自分の命より、息子の目の方が大事」と言い放った彼女は死刑台へと向かう。


絞首刑へと向かうシーンも生々しすぎて、しかも歌ってる最中に刑がいきなり執行されてこの映画は終わりを迎える。





あまりに後味が悪すぎる…………っ!!




映画自体は本当に救いようの無い作品だけど、それでもこんな重々しい内容でも最後まで観られたのは、途中で入るミュージカルシーンが大きいんだと感じた。

ミュージカルが入るだけで「これは映画なんですよ」と言ってくれて“架空の物語”だと思い出させてくれる。

もしミュージカルシーンが無ければ、ただただ終始重苦しいだけで終わっていたから、これって作品として物凄く重要だと思った。

ただミュージシャンであるビョークを使ってるから歌のシーンを入れてるってワケじゃなく、普通なら最後まで観られないという人でも、現実逃避した歌と踊りを観れば少し救われるところがあるんだろう。




しかし、映画の中でビョーク演じるセルマさんがあまりに不幸すぎて悲しすぎる……。

絞首刑を迎えた日や刑が執行されたシーンで狂ったように泣き叫ぶ彼女の姿を見て、『こんな人生の終わり方で本当に良いのか?!もっと違う選択もあったんじゃないか?!』なんていろんなことが頭をよぎってしまった。

このセルマさんは何も悪いことしてないから、余計に納得できないし、どんなことがあっても、やっぱり人間幸せにならなきゃいけないと思わされた作品だった。

良い人には幸せになってほしいと願うのが当たり前の気持ちだよ。


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The Sugarcubes(ザ・シュガーキューブス)

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先日、ディスクユニオンビョーク(Bjork)主演の映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を購入した。

ずっと気になってた映画だったのに未だに観ておらず、近々ゆっくり観賞しようと思っている。


ビョークアイスランドを代表する世界的な歌手で何度も来日しているが、僕がこの人を知ったのはシュガーキューブスというバンドからだ。

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今ではビョークが昔バンドをやってたのを知らない人もいてるんじゃないかと思うが、僕が知った時には既に彼女はロック界で世界的に有名な存在だった。

だけど、こういうのも思い返せば不思議な出会いで、衛星放送で初めて観たシュガーキューブスの演奏と“バンドのボーカリスト”としてのビョークの姿を初めて観た時、他には無い彼女たち独特の世界観に魅せられた僕にとって、ビョークといえば今もこのシュガーキューブス時代を真っ先に思い浮かべてしまう。


シュガーキューブスが始まったのはビョークとこのバンドのギタリストとの間に産まれた子どもが誕生した瞬間と言われていて、つまり当時のビョークは旦那さんと一緒にバンドをやっていたことになる。


初めて観たライブ映像はどの曲かハッキリ思い出せないんだけど、多分、“Motorcrash”という曲だったと思う。

この頃からビョーク独特の歌唱法は既に確立されていたが、楽曲も全体的に透明感のあるクリスタルのような演奏なのに、ただ“綺麗”とか“美しい”だけでは終わらない、一癖も二癖もある人達だった。

ビョーク1人だけでも強烈すぎる個性なのに、その隣で男性ボーカルが間を縫うようにラップで仕掛けてくるスタイルは今聴いても本当に面白い。



ソロとして大成功して、年々モンスター化していくビョークだけど(笑)、願わくはもう一度“バンドのボーカリスト”としてシュガーキューブスでまた活躍している姿を観てみたいな。





Birthday
https://youtu.be/edmDN11BxCY


Motorcrash(LIVE)
https://youtu.be/WJqUb_iHfVk


Hit(LIVE)
https://youtu.be/NFu5F6n9V7c


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OASIS / The Shock Of The Lightning

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今行ってる実習先の職場では、いつもBGMが流れている。

よく聴くとハードロックが流れたり、ブルースが流れたり、ジャズやクラシックが流れたりと楽しくて、業務に集中しながらも良い音楽にノッて働けているのがとてもありがたい。

そして、たま~に90年代のUKロックも流れていて、これがまたレディオヘッドだったりオアシスも流れている。

てっきり有線放送を流してるのかと思ってたんだけど、何でも責任者の方が所有しているiPodの曲を掛けているとのことだ。


責任者の方は忙しくてほとんど話せる機会が無いけど、先日、昼休憩時にバッタリ出くわしたので「iPodの曲、センス良いですよね~!」と言ったらディープな話に突入してしまった。
(決してお世辞で言ってません 笑)



オアシスの曲は“Wonderwall”や“Live Forever”が流れていて、それらはバンドを代表する美メロナンバーだから『まあ、事務仕事の現場でBGMとして聴き流せる曲を選んでるんだろうな』とその時は納得していた。


それから何となく『久しぶりにオアシス聴きたくなってきたなぁ~~』と思っていて、好きな曲はもちろん沢山あるけど、自分が今聴きたかったのがラストアルバム収録の“The Shock Of The Lightning”で、この曲のPVを初めて観た時は相当なショックを受けたのを覚えている。

オアシスのシングル曲って好きなのが多いし1stアルバムなんか何度も何度もリピートしたぐらいお気に入りなんだけど、4~6thアルバムはそんなに特別な思い入れも無かった。ぶっちゃけ、あまり印象に残らなかった。

自分の中でオアシスの立ち位置ってホント不思議で、最初の3枚のアルバムは好きで、1stは一時期ずっと聴いて、2nd収録の“Don't Look Back In Anger”は僕が生まれて初めてバンド形式で他の人達と合わせて演奏した曲だったりする。

それが、4枚目以降は良い曲があるのも分かってるしアルバム収録曲で好きなのもあるのに、気持ちが離れていったというか。

熱狂的なファンとは程遠く、“初期は好きだった”程度の僕がこの『ショック・オブ・ザ・ライトニング』のPVを観た瞬間、画面に釘付けになってしまったのだ。

僕はこの曲を、初期の勢いあるボーカルやサウンドを久々に聴かせてくれた名曲だと思っている。



今日、そんな『“The Shock Of The Lightning”聴きてえな~~』状態でPCのキーボードを打っていると、iPodから突然この曲のイントロが流れ出したのだ。


あまりにタイミングが良すぎたので、しばらく手が止まり聴き入ってしまった。


良い曲は今聴いてもやっぱり良いもんだね。





The Shock Of The Lightning
https://youtu.be/mPc2plEHrHA


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The GO! Team(ザ・ゴー!チーム)

店頭でCDやレコードのジャケットアートに惹かれて購入してしまう、いわゆる“ジャケ買い”をされた経験って音楽好きの方なら誰にでもあると思うけど、店内で流れているBGMを気に入ってその盤を購入する人はあんまりいてないんじゃないかな。

ジャケ買いならぬ“店内BGM買い”とでも言ったらいいのか分からないが、僕はそんな経験がけっこうあったりして、そのひとつに今回ご紹介するThe GO! Team(ザ・ゴー!チーム)が存在する。


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つい先日、梅田にあるディスクユニオンへ行くとコクトー・ツインズのアルバム“Heaven Or Las Vegas”がずっと流れていたので嬉しくなり、その時に『ああ……もし、コクトー・ツインズを知らなくて今こうやって店内で流れているのを聴いたとしたら、どんな風に感じていたんだろうな』なんてことをふと思ってしまった。

たまに好きな音楽の記憶を無くして、もう一度初めて聴いた時の衝撃や感動を体験できたらなぁ……なんて考えてしまう時がある。



タワレコはもちろん、個人経営の中古レコード店などで流れている音楽って本当にセンスが良くて、それもあるから居心地が良すぎてついつい長時間居座ってしまう。こういうことって某ブックオフや某TSUTAYAじゃ無いからね。
(いや、“某”いらねぇっつ~~の!笑)




1年ほど前にこのディスクユニオンでひたすらCDを物色していた時にザ・ゴー!チームのテンションアゲアゲな明るい曲がずっと流れていて、陳列されたCDを眺めながらも耳はずっと音に釘付けになっていた。

そして、ある曲を聴いた瞬間、いてもたってもいられなくなり、我慢できずにレジに居る店員さんに「今流れてる曲って誰なんですか?」と聞くと、ゴー!チームの2ndアルバムだと教えてくれ、見たらちゃんとアルバムと“Now Playing”という札が付けて置かれていた。


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(2nd“Rolling Blackouts”)


その場で購入を決めて帰宅後にじっくり聴いてみると、基本的にテンション高めのボーカルと曲調なんだけど、それでも他のバンドとは一味違うものがあった。

一聴するとアメフトみたいなスポーツの応援ソングに使用されそうな曲に聴こえるのに、ただアゲアゲで終わらずメロディーラインがしっかりしているところはこのゴー!チームにもちゃんと“UKバンドらしさ”があるんだと聴いてるうちに気が付いた。

インストゥルメンタル(歌無し)もあったりして壮大な風景を感じさせたりと映画に使用されても良い楽曲ばかりで、このアルバムを元にした映画を作っても面白いんじゃないかと思ったほどだ。

そして、僕がこのアルバムを買う決め手になった曲“Buy Nothing Day”をはじめ、本当にアルバム全体のクオリティーが高い。




半年ほど前に今度は1stアルバムを購入したんだけど、何故か今までずっと置いたままにしていて、昨日やっと聴き、これがまた最高だった。


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(1st“Thubder, Lightning, Strike”)


ゴー!チームはエジプト人とナイジェリア人のハーフの女性ボーカルがいたり、日系人(?)がいたりと多国籍なグループで、音楽性もホント“何でもアリ”な感じだ。


何でもありでアルバムを聴いてたら相当いろんなバックグラウンドがあるのも分かるんだけど、ゴチャゴチャにならず完全に“自分達のサウンド”に昇華しているのが本当に凄い。


“ミクスチャー”というジャンルの音楽が存在するけど、このザ・ゴー!チームこそミクスチャーという言葉が一番しっくりくるんじゃないかなと感じている。



う~~む……バンド名はずっと前から知ってたのに、なぜスルーしてきたんだろう?!と今更ながら後悔している(汗)。



ザ・ゴー!チームを聴きながら晴れた空の下を歩きたくなったな。


きっとそれだけでハッピーになれる音楽だからね。





Buy Nothing Day
https://youtu.be/fQ4f_lgdYz8


Ladyflash
https://youtu.be/iBgbvv6De3I


Huddle Flash (Kevin Shields -v- The Go! Team)
https://youtu.be/DT6qhi2dMJw


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CYNDI LAUPER / The Goonies 'r' Good Enough

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昨夜、ギャラリーノマルへ向かってる時に『そういや朝から何も食べてなかったな』と、近所にある焼きたてパン屋に寄ったら、店内のBGMでひと昔前の映画主題歌が流れていたのでしばらく聴きいっていた。

ゴーストバスターズとかも流れていた中で、突然『グーニーズ』の主題歌だった“The Goonies 'r' Good Enough”が流れだし、シンディ・ローパーの歌声が店内に響き渡った。


小さい頃に観た映画『グーニーズ』は子供心をくすぐる冒険活劇で観ていてホント楽しかったし、監督のリチャード・ドナーをはじめ、製作に関わったスピルバーグっていつまでも子供の気持ちを忘れない人なんだろうな。
先日観たスピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』を観賞した時、改めてそう感じた。

グーニーズ』など子供が活躍する作品って大人になった今観るとどうしてもガキっぽく見えてしまって色々と理屈こねて映画にツッコミ入れたりするようになってしまっている自分がいるけど、純粋に楽しめた子供の頃の気持ちが無くなっているのは寂しいもんがあるね。




僕は2007年のサマーソニックシンディ・ローパーのライブを観たんだけど、この『グーニーズ』の主題歌はやらないだろうなと思っていた。

何故かというと、シンディ・ローパー自身この曲をあまり気に入ってないという記事を昔読んだことがあって、大ヒットしたのにベスト盤にも収録されてないのを覚えていたからだ。


それが、ライブの3曲目でいきなりこの曲のイントロが流れ出したので正直驚いてしまったが、会場内に居たシンディのファンらしき人達も驚いていて、“Time After Time”など短い時間でヒット曲ばかりやった中で間違いなく一番盛り上がった瞬間だった。



何だかんだ言って僕も『グーニーズ』という映画は思い出に残る作品だし、80年代のポコポコしたチープな音がするこの曲が今でも大好きなんだな、とパンを頬張りながら聴きいっていた。



あと、シンディ・ローパーさんは大の親日家で、御忍びでよく1人で来日しては新幹線に乗って缶ビール片手におつまみを食べながら日本の景色を眺めるのが好きとのことだ。


僕が観たライブ後、会場の外に出たらいきなりシンディ・ローパーが乗ったバンが横切ったので皆と一緒に追いかけて、僕は1人で最後の最後までしつこく追い掛けてたら(笑)、助手席に座っていたシンディがくるりと振り返り、僕に優しく微笑んで手を振ってくれたのは今でも思い出に残っている。



シンディ・ローパーといえば映画『グーニーズ』の主題歌と、あの時の彼女の微笑みを思い出してしまうのだ。





The Goonies 'r' Good Enough
https://youtu.be/hM5cj8OZZhk


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Gallery Nomart Presents “Exhibition of Sound”

2018年10月27日(土)、大阪市内にあるギャラリーノマルのライブに行ってきた。


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今回のライブは約1ヶ月間開催していた黒宮菜菜さんの個展“うつつ”のクロージングイベントとして行われ、国内外から4アーティストが参加したが、そのうちの1人、透過性分子という名で活動している岩田裕成さんが急逝されたため、急遽、追悼イベントとなった。



ライブ前に .es(ドットエス)の橋本孝之さんが岩田さんとの思い出を語って下さり、「後輩として、とても可愛がってくださって、本当に感謝している」
と涙をこらえて言われていた。

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そして、「今回のイベントを中止にしようかという話にもなりましたが、岩田さん本人が“是非やりたい!”と楽しみにされていたので、中止すると彼が悲しむだろうと思い、やることにしました」とのことだ。





ライブが始まり、先ずは出演予定だった透過性分子(岩田裕成さん)のレコードを流し、共演が決まっていたPV担当のF.Okiさんがバックスクリーンに映像を流していった。

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雲の映像を中心に、時折プリズムや自然の静止画を交えて岩田さんが産み出したノイズがひたすら流れていき、音が壁に反響しギャラリー全体に広がり、ノイズまみれなのに心地よい時間だった。

レコードが流れている時、何となく岩田さんがそこに居て目の前で音を鳴らしているように感じたな。





2番目にはノマル専属アーティストのドットエスが登場。

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ドットエスの演奏はもう何度も観ているが、毎回違っている。

この夜もそうだったけど、今日は橋本孝之さんのサックスが“吠える”というより、“泣いて”いた。

一瞬、顔をぐしゃぐしゃにして悲痛になり、ひたすら“泣きのサックス”を捧げていて、それに呼応しsaraさんのピアノも激しいはずなのに、いつも以上に哀愁が漂っていた。





次に登場したのはジードル / カオという海外からのゲストでオーストリアを拠点に活動しているアーティストだ。

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いきなり防護衣に着替えた二人はPCから流れる音に合わせて譜面台をそれぞれが感じたままに組み立てていく。

いや、組み立てるというより、既存の物体に“新たな命”を吹き込んでいるようだった。

自分達は黒子に徹し、物体が主役になっているという変わった体験で、途中、トラブルもあったがそれすら味方にしているようだった。





最後は“日本カルトノイズアクションパフォーマー山崎マゾさんのCONTROLLED DEATHがトリを務めた。

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“死をテーマにしている”というだけあり、会場の外にまで響き渡るほどの大音量でダークなサウンドを鳴らしていたが、これが不思議と耳に馴染んでくる。

デスメタルとか普段の僕は自分から進んで聴かないし好みですらなかったはずなのに、コントロール・デスの何重にも連なるへヴィーサウンドは今までに聴いたことが無いものでかなり衝撃を受けてしまった。





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今回のクロージングイベントは出演されたアーティストの面々も皆それぞれ個性的で、出演順も良い流れだと感じた。


イベント終了後に他のお客さんとも言ってたんだけど、なんか、本当に亡くなられた岩田さんがこの空間に居たんじゃないかな。


彼らの全力を出し切った姿を観て、きっと喜んでくれてるはずだ。


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【過去のLIVE日記】ASTROBRITE live at Club Vijon(2015年5月26日)

2015年5月26日、アストロブライト(ASTROBRITE)の大阪公演に行ってきた。


アストロブライトはスコット・コルツという人のソロプロジェクトで、94年頃から始動していたらしい。

その後、一旦活動を休止し、2,000年代に入ってからまた活動再開したとのことで、てっきり僕は新世代のシューゲイザーバンド(←巷では“ニューゲイザー”や“ネオシューゲイザー”とも呼ばれています)だと思っていた。


僕はアストロブライトのアルバムは2枚だけ所有していて、活動再開後に発売された“Super Crush(スーパー・クラッシュ)”と“Whitenoisesuperstar(ホワイトノイズスーパースター)”はかなりお気に入りのアルバムで、これ以上無いというぐらいノイズのシャワーを浴びせられた作品だった。


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(Whitenoisesuperstar)


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(Super Crush)



ライブ当日。Bさんと現地で合流して、いざクラブ・ヴィジョンへ!


グッズ販売では大きな文字で“轟音”と書かれたTシャツが売られていたので、ますますライブが楽しみになってきたのを覚えている。



定刻通りにバンドが登場したんだけど、その時『あれ?そういやスコット・コルツってどんな人なのか顔も知らんわ(汗)』と初めて気がついたのである(苦笑)。

ベリーショートで金髪の男がギター、シュガーキューブス時代のビョークみたいな出で立ちの女性ボーカルが演奏を始め、知らない曲ばかりだったが僕はてっきりこれがアストロブライトだと思っていたんだけど、実は前座やったという(笑)。

ホンマ、前座がいてるなんて知らんかったよ(汗)。

気になって先日調べてみたら、この時のバンドは南米チリのシューゲイザーバンドだったとのこと。

う~~む……いつの間にか世界中のロックファン達に当たり前のようにシューゲイザーが聴かれる時代になったなんて、感慨深いぜっ!




前座が終わって少し間を空けてから、今度は男女二人がギター&ボーカル、それにドラムというベースレスの三人組バンドが登場。

このバンドはひたすらアンビエントな楽曲を演奏していて、音も小さく大人しい静かな曲をやっていた。

ステージ中央に居るボーカルの女性はロングの金髪、それに赤いドレス姿で、まぁ綺麗なねーちゃんだった(笑)。

隅っこに立っていたギター&ボーカルの男性は長身で、環境音楽に近いサウンドを鳴らしていたな。



しかし、このバンドの演奏時間がやたら長い。



隣で観ていたBさんに「この前座、長いッスね」と言ったら「これがアストロブライトでしょ?」と返ってきて「えええぇ~~~~っ?!」と絶叫してしまったのである(笑)。


いや、確かにこのライブ直前に発売された新譜とか未聴やし、俺はアルバム2枚しか聴いてないけど…………まさか、これがあのアストロブライトなんて!!

……と呆気にとられてしまった。



会場内も20人程しか居なくてガラガラ。


そして、何よりも聴いたことの無い曲ばかりで、しかもノイズまみれでも無ければ轟音でも何でも無い。

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想像していたアストロブライトとはかけ離れすぎて愕然としてしまった。



アンコールで日本のシューゲイザーを代表するバンド、コールター・オブ・ザ・ディーパーズ(COALTER OF THE DEEPERS)のナラサキがゲストとして登場。

この人はアストロブライトのレコーディングにも参加している方で、古びれた年代物のテレキャスターを弾いてたんだけど、これが1音目から「カッ!!」と鳴り響いてめちゃカッコ良かった。



最後にもう1人、日本人ドラマーがゲストとして登場し、『スーパー・クラッシュ』収録の“Crasher”を演奏して、やっと知っている曲をやってくれた。

これまた先程までのドラマーより上手くて(笑)、『ぶっちゃけ、日本人二人組の方が断然良いやんか!!』と心の中でツッコんでしまった。




ライブが終わり、グッズ販売で売られていた“轟音Tシャツ”を横目に会場を去っていった……。


まあ、この時のライブは新譜をはじめとして他のアルバムを聴いてなかったからしょうがないと思ったけど、めちゃくちゃノイジーな演奏を期待していた自分にとっては拍子抜けしてしまったという、変わった体験だった。


こういうライブも意外と記憶に残っているし、「まっ、いっか!」と今は開き直っている(笑)。


だけど、スコット・コルツさんにはまた思いきりノイジーな轟音を掻き鳴らしてほしいな。





Whitenoisesuperstar
https://youtu.be/j8e4w8Xse8U


Crasher
https://youtu.be/KSODNGgdcO0


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